アナリーゼ 音楽理論

見せかけの跳躍は飾りです

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楽典を一緒に読んでみましょう!のシリーズ、今回はp.123の調性判断のヒントの例外を見ていきましょう。

有吉尚子です。こんにちは!

これは旋律の骨格の音なのかただの飾りの音なのかを判断する部分です。

旋律の骨格が見られるようになると細かい枝葉末節に惑わされずにストーリーがどうなっているのか作品を俯瞰して大きな視点から見ることが出来るようになるので歌い方や音楽の運びを考える時にとっても役立つのですよ!

では最初から見ていきましょう。

まず1)の例外、譜例36です。

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Fis-A-Gという進み方をしているこの部分は一小節まとめて見ると本当はGの付点二分音符で伸ばしただけで良いはずの旋律。

それがオシャレのためにG-Fis-Gと半音下の音をすくって刺繍音を入れているんですね。

そしてただのG-Fis-Gでは物足りず更にオシャレがしたくなり、FisからGに上がる前に逸音のようなターンのような形でもうひと飾りAをかすめてからGに戻っています。

そもそも半音上行する音はシャープやナチュラルで臨時に高くなることはあるっていうルールでしたよね。

Gに向かいたいFがシャープしたらそれは音階にある音ではなく飾りの音の可能性があるわけで、その後にさらなる飾りが入ってもそのルールは変わりません。

これ、旋律の骨格の動きとしては全然跳躍してないわけです。

しかも5・7小節目の跳躍したFの音でFisではなくFが音階にある音だという証拠が見られます。

4小節目のDis-F-Eも同じこと。

次に譜例37については、和声長音階の6番目の音が音階にある音として取り扱われている例ですね。

フラット系の調ならAsより先にBやEsが出て来るはずです。

それが出てこなくてAsだけが単独で出てきて跳躍しまくってるということは、和声長音階を疑うといいパターンってことですね。

もしも短調の導音でBやEsがナチュラルになっているとすると考えられるのはc-mollかf-mollの2つですが、BもEsもどちらもナチュラルになると言うのはありえません。

ということで和声長音階の他に選択肢はないのですね。

このあたりは文字だけの解説ではなかなか伝わりにくいかもしれませんね。

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有吉 尚子

有吉 尚子

クラリネット奏者。 栃木県日光市出身。 都立井草高等学校卒業。2007年洗足学園音楽大学卒業。2009年同大学院修了。 クラリネットを大浦綾子、高橋知己、千葉直師の各氏に、室内楽を平澤匡朗、板倉康明、岡田伸夫の各氏に師事。 ミシェル・アリニョン、ポール・メイエ、アレッサンドロ・カルボナーレ、ピーター・シュミードルの各氏の公開レッスンを、バスクラリネットにてサウロ・ベルティ氏の公開レッスンを受講。 受講料全額助成を受けロシア国立モスクワ音楽院マスタークラスを修了。 及川音楽事務所第21回新人オーディション合格。 2010年より親子で聴ける解説付きのコンサ-ト「CLARINET CLASSICS」~クラシック音楽の聴き方~をシリーズで行う。 2015年、東京にてソロ・リサイタルを開催。 オーケストラやアンサンブルまたソロで演奏活動を行っている。 また、ソルフェージュや音楽理論、アレクサンダーテクニークなどのレッスンや執筆、コンクール審査などの活動も行っている。 音楽教室N music salon 主宰。

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