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クラリネットの可能性を切り開いた奏者

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今回はロマン派作曲家の先駆けC.M.vウェーバーの友だちだったクラリネット奏者、ヨーゼフ・ハインリヒ・ベールマンについてのお話をしましょう。

有吉尚子です。こんにちは!

ベールマンは当時まだ未発達で今のようにキーもたくさんついてない単純な構造のクラリネットで、現代でも難しい作品をものすごく上手に演奏した名手です。

そのときはまだまだ発展途上のクラリネットでしたが、当時開発されていた最新の楽器を使いクラリネットの演奏技術を発展させ、この楽器の可能性を切り開いた超人的な演奏家です。

素晴らしい音楽性も兼ね備えていて、当時の聴衆にもとっても人気でした。

この時代に発展したクラリネットはブラームスのお友だちだったクラリネット奏者のリヒャルト・ミュールフェルトなど後生の偉大な演奏家も使うことになります。

ウェーバーやメンデルスゾーンなど作曲家たちとの親交が深くて、たくさんの作品がベールマンのために書かれたんだそうです。

息子のカールもクラリネット奏者で、バセットホルン奏者・教育者としても名前を残しています。

有名なメンデルスゾーンのクラリネットとバセットホルンのための作品はこの親子のために作られたのです。

ベールマンの演奏は当時半音階さえままならない、音域によって音質が変わりすぎる無閑静な楽器で広い音域での均一な音質の音階やアルペジオ、音程の跳躍なども得意でとても華やかで技巧的な装飾的即興もしました。

ベールマンの演奏した即興部分や彼が書いたクラリネット作品や練習曲も残されていて、その技巧性と音楽性にはまったく驚かされます。

ウェーバーも協奏曲2曲にクラリネット五重奏曲などを彼のために書いています。

ベールマンの演奏した即興部分を現代では「ベールマン・カデンツ」と呼んで敬意を込めて同じように演奏することも多いのですよ。

そしてベールマンの孫はアメリカでピアニストをしていて、楽譜の出版などもしていました。

その中におじいさんベールマンの演奏した装飾音形や即興も書き込んだウェーバーの作品も含まれています。

200年ほども前の演奏家の影響がまだまだ色濃く残ってるなんてすごいことですよね。

そして彼が演奏した音源もなんと残っているそうですが、楽器を発展させ表現と技術を切り開いてきた当時の演奏家、タイムマシンが出来たら生演奏を聴きに行きたいものですね!

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  • この記事を書いた人

有吉 尚子

クラリネット奏者。 栃木県日光市出身。 都立井草高等学校卒業。2007年洗足学園音楽大学卒業。2009年同大学院修了。 クラリネットを大浦綾子、高橋知己、千葉直師の各氏に、室内楽を平澤匡朗、板倉康明、岡田伸夫の各氏に師事。 ミシェル・アリニョン、ポール・メイエ、アレッサンドロ・カルボナーレ、ピーター・シュミードルの各氏の公開レッスンを、バスクラリネットにてサウロ・ベルティ氏の公開レッスンを受講。 受講料全額助成を受けロシア国立モスクワ音楽院マスタークラスを修了。 及川音楽事務所第21回新人オーディション合格。 2010年より親子で聴ける解説付きのコンサ-ト「CLARINET CLASSICS」~クラシック音楽の聴き方~をシリーズで行う。 2015年、東京にてソロ・リサイタルを開催。 オーケストラやアンサンブルまたソロで演奏活動を行っている。 また、ソルフェージュや音楽理論、アレクサンダーテクニークなどのレッスンや執筆、コンクール審査などの活動も行っている。 音楽教室N music salon 主宰。

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