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楽典の例外

今回は楽典講座の内容チラ見せということで、最もスタンダードで入試にも使われている黄色の楽典の本から27-30ページの「変化記号」のところを見てみましょう。

ここはシャープ・フラットについて書いてあります。

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調号は段が変わらなければずっと有効と書いてあり、これは基本ルールです。

しかしジャズやポピュラー系の音楽で使われる楽譜では、簡略化して段が変わっても省略して書かないこともあります。

基本的に調号は調が変わって新たな調号が出てくるまではずっと有効だと思っておくのがいいでしょう。

それから臨時記号は小節内はずっと有効というのは、今まで演奏してきてる方には当たり前のことかもしれません。

「オクターブ違いの音には無効になる」と載ってますが、これはケースバイケースです。

作曲家によってはオクターブ変わっても有効だということにして書いてる場合もあるし、もし無効になるなら丁寧にナチュラルを書いていることも少なくありません。

前後関係から推測することが多いので「必ずこう!」とは言えない部分です。

あとは臨時記号はト音記号からヘ音記号になったりなど、音部記号が変わっても関係なく小節内は有効だというところは注意しておきましょう。

演奏中に音部記号が変わると調号についても混乱してしまいがちですからね。

先の小節までタイで繋がってる時はそのタイが切れるまで何小節でも臨時記号は有効、というのはご存知の通り。

それからこれも注意ポイントですが、小節内で改めて臨時記号が書かれていたとしても前のシャープに上乗せしてダブルシャープになったりはせず、間違わないようにもう一回親切に同じことを書いてくれたというだけ。

または「前の臨時記号は忘れて新たにこの臨時記号でやってね、という意味ですよ」ということことが書いてあります。

わかりきったことのようですが、楽譜によって作曲者によって違う部分もあるので、厳密に「こうに違いない!」とは思い込まず柔軟に考えていきましょう!

講座やレッスンでは楽典にある基本ルールを知った上で、実際の現場で出会うイレギュラーなケースについてなどもご紹介しています。

もっとしっかり学びたい方は講座やレッスンでお待ちしていますね。

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  • この記事を書いた人

有吉 尚子

1982年栃木県日光市(旧今市市)生まれ。小学校吹奏楽部にてクラリネットに出会い、高校卒業後19才までアマチュアとして活動する。20才のときに在学していた東京家政大学を中退し音大受験を決意。2003年洗足学園音楽大学入学。在学中から演奏活動を開始。 オーケストラや吹奏楽のほか、CDレコーディング、イベント演奏、テレビドラマBGM、ゲームのサウンドトラック収録など活動の幅を広げ2009年に洗足学園音楽大学大学院を修了。受講料全額助成を受けロシア国立モスクワ音楽院マスタークラスを修了。  及川音楽事務所第21回新人オーディション合格の他、コンクール・オーディション等受賞歴多数。 NHK「歌謡コンサート」、TBSテレビドラマ「オレンジデイズ」、ゲーム「La Corda d'Oro(金色のコルダ)」ほか出演・収録多数。 これまでに出演は1000件以上、レパートリーは500曲以上にのぼる。 レッスンや講座は【熱意あるアマチュア奏者に専門知識を学ぶ場を提供したい!】というコンセプトで行っており、「楽典は読んだことがない」「ソルフェージュって言葉を初めて聞いた」というアマチュア奏者でもゼロから楽しく学べ、確かな耳と演奏力を身につけられると好評を博している。 これまでに延べ1000名以上が受講。発行する楽器練習法メルマガ読者は累計5000名以上。 現在オーケストラやアンサンブルまたソロで演奏活動のほか、レッスンや執筆、コンクール審査などの活動も行っている。 「ザ・クラリネット」(アルソ出版)、吹奏楽・管打楽器に関するニュース・情報サイト「Wind Band  Press」などに記事を寄稿。 著書『音大に行かなかった大人管楽器奏者のための楽器練習大全』(あーと出版)を2023年8月に発売。Amazon「クラシック音楽理論」カテゴリーにて三週間連続ベストセラー第一位を獲得。 BODYCHANCE認定アレクサンダーテクニーク教師。 日本ソルフェージュ研究協議会会員。音楽教室N music salon 主宰。管楽器プレーヤーのためのソルフェージュ教育専門家。クラリネット奏者。

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