団員だけで自主的に練習をする時、なんとなくしっくり来ないけれど何が変なのかいまいちハッキリわからない・・そんなことってありませんか?
音程も和音も合っているのになんだか響きの濁った感じがする、チューナーで調べてみてもそんなにおかしなことにはなっていないはずなのに・・なんて。
それはもしかしたらバランスのせいかもしれません。
有吉尚子です。こんにちは!
和音の中にはしっかり鳴っていて周りを支えてほしい音と、支えにそっと乗るだけにしたい音、支え役とそっと乗る役のクッションになるつなぎ役、色んな音があります。
それは和声学的なことだけじゃなく楽器の組み合わせや、会場で響きやすい音域なんかも考慮に入れたのバランスのこと。
たとえばフルートとオーボエだけの高音楽器アンサンブルは何だか響きが収まりにくい感じもしますがファゴットが入ったら途端に全体のまとまりが良くなったりしますよね。
またコントラバスが細かい技巧的な動きをしている場面よりも長い音で伸されているときの方が落ち着き感があります。
どのパートを大きめに出すか、際立たせたいのはどこか、場面や狙いによって違いますがアンサンブルを作るにはそんなことも考えたいものです。
とはいえではそれを学びましょう!というのはプロの指揮者を目指してるというのでない限りハードルが高いかもしれません。
まずはいいバランスのものをたくさん聴いて違いを知ること。
そうじゃないものを聴いたら違和感を感じられるくらいたくさんのサンプルを聞いた経験があるというのが第一歩です。
そのためにやみくもではなくどこに着目して何を聴くのか、それを学ぶのがソルフェージュ。
「なんか変」の何がどう変なのかわかるようになったら、すいぶん聞こえる世界が変わるものですよ!