歌うというのは自分が楽譜の何をどう思っていてどんな風に抑揚をつけたいのかを実際の音にする作業です。
ということは、どうやりたいかが頭の中ではっきりしていなければ歌うも何もないってことですよね。
「でもそのどうやりたいかがわからないんだもん」
という声も聞こえてきそうです。
では。
子供を寝かしつけるために眠くなりそうな本を読んであげるとき、早口でまくし立てるように読むでしょうか。
戦隊モノの映画で主人公が窮地に陥ってるような場面で幸せいっぱいほんわかした声でセリフを言うでしょうか。
そんなことありえませんよね。
ではその場面に合った読み方はどこから得たアイデアでしょう。
絵本や台本に書いてある文字から状況をイメージしてふさわしい雰囲気を作るんですよね。
ところで。
プロの朗読を聴いたことはありますか?
アマチュアというかプロじゃない普通の読み聞かせは自分でもできるので何となくどんなものか想像がつくでしょうがスマホのボイスメモで録音しつつ自分で1フレーズ読んでみましょう。
「さあて、今からとっても眠くなるお話をしましょうか」
それと比べるとプロの朗読はどこがどんな風に違うでしょう。
声の質や表情、速度や高さ、聴き比べるとよくわかるでしょう。
【おやすみロジャー】
https://youtu.be/UQ9U2phJy0Y
プロは台本や絵本など文字からどんなにたくさんの情報を読み取っているのだろうか、なんて思いませんか?
楽譜を見て音にするのも全く同じことが当てはまります。
わたしたちは音符の羅列から物語や情景を読み取りたいんです。
「どうやりたいか」のヒントは楽譜に隠されているのですね。
何かの参考にしていただけたら嬉しいです。