ソルフェージュ 練習

耳が良いってどういうこと?

「耳が良い」「耳の良さが大事」なんてよく聞く言葉ですが具体的には何がどんな状態になると「耳が良い」というんでしょう?

ちょっと漠然とした言葉ですがあまりにも多く出会うので自然に受け取ってしまいがちです。

でも実際何をしたらいいのか何を目指したらいいのかもよくわからない・・ということも少なくないのではないでしょうか。

有吉尚子です。こんにちは!

解釈は色々でしょうが、わたしは音楽においての耳の良さは

・音の変化や違いを聴き取れること

・変化や違いが理想に近づいたのか遠ざかったのか判断できること

この2つだと思っています。

まずはじめにどんな小さな音が感知出来るかというのは音楽的な耳とは関係ないことは明らかですよね。

そして楽音は前後との比較や周りとの比較などで特徴付けられます。

どんなに大きい音でも周りがうるさい状況なら「大きい音」とは言えませんし、そんなに激しい大音量じゃなくても静かな場面で突然一段階大きな音が聞こえたら印象的に感じられます。

音色も自分の知ってる中で考えると透明だとか丸いとか感じますが比較対象が何もなければ何とも判断のしようがありません。

音の運び方や歌い方もそうですね。

その比較をどんな精度で出来るかというのが変化や違いを感じることなんですね。

変化や違いがわからないというのは聴力の問題ではなく

・注意する気や興味がないこと

・着目するポイントを知らないこと

という2つどちらかまたは両方の原因があると思います。

興味がない場合は他人からはどうしようもありませんが、着目するポイントを知れたらたいていの場合はそれまでスルーしていた音の変化が聴こえるようになります。

・どんな風に変わる可能性があるか

・どこが変わるかもしれないのか

そんなことを前もって知ってから耳を澄ますと受け取れる情報が格段に増えるんですね。

これはそもそも聞こえているけれど意味があるということを知らなかったから情報として認識してなかったことを認識したというだけです。

つまり耳には入っていてもどうでもいい気にしなくていい情報だと解釈されてたことが原因なんですね。

情報を何でもかんでも意味を持って認識していたら頭がパンクしてしまいますからこれは自然な機能です。

そして一旦意味があると認識したら音楽に用がある限りもうどうでもいい扱いをすることはないわけです。

ふたつ目の

・変化や違いが理想に近づいたのか遠ざかったのか判断できること

については長くなるので次の記事に書きますね!

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  • この記事を書いた人

有吉 尚子

1982年栃木県日光市(旧今市市)生まれ。小学校吹奏楽部にてクラリネットに出会い、高校卒業後19才までアマチュアとして活動する。20才のときに在学していた東京家政大学を中退し音大受験を決意。2003年洗足学園音楽大学入学。在学中から演奏活動を開始。 オーケストラや吹奏楽のほか、CDレコーディング、イベント演奏、テレビドラマBGM、ゲームのサウンドトラック収録など活動の幅を広げ2009年に洗足学園音楽大学大学院を修了。受講料全額助成を受けロシア国立モスクワ音楽院マスタークラスを修了。  及川音楽事務所第21回新人オーディション合格の他、コンクール・オーディション等受賞歴多数。 NHK「歌謡コンサート」、TBSテレビドラマ「オレンジデイズ」、ゲーム「La Corda d'Oro(金色のコルダ)」ほか出演・収録多数。 これまでに出演は1000件以上、レパートリーは500曲以上にのぼる。 レッスンや講座は【熱意あるアマチュア奏者に専門知識を学ぶ場を提供したい!】というコンセプトで行っており、「楽典は読んだことがない」「ソルフェージュって言葉を初めて聞いた」というアマチュア奏者でもゼロから楽しく学べ、確かな耳と演奏力を身につけられると好評を博している。 これまでに延べ1000名以上が受講。発行する楽器練習法メルマガ読者は累計5000名以上。 現在オーケストラやアンサンブルまたソロで演奏活動のほか、レッスンや執筆、コンクール審査などの活動も行っている。 「ザ・クラリネット」(アルソ出版)、吹奏楽・管打楽器に関するニュース・情報サイト「Wind Band  Press」などに記事を寄稿。 著書『音大に行かなかった大人管楽器奏者のための楽器練習大全』(あーと出版)を2023年8月に発売。Amazon「クラシック音楽理論」カテゴリーにて三週間連続ベストセラー第一位を獲得。 BODYCHANCE認定アレクサンダーテクニーク教師。 日本ソルフェージュ研究協議会会員。音楽教室N music salon 主宰。管楽器プレーヤーのためのソルフェージュ教育専門家。クラリネット奏者。

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