有吉尚子です。こんにちは!
楽典を一緒に読んでみましょう!のシリーズの続き、今回はp.119「転調」のところから進めて行きましょう。
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以前も書きましたがそもそも転調というのは移調とは違って、曲の途中から別の調に変わることなのですね。
読み替えなんかは移調ですが、転調というのは作品そのものの流れの変化のことを言います。
そして転調は実際はどんな風に起きるのかというのは本に説明されている通り。
説明の中に「借用」という言葉が出てきていますが、これは最初の調から別の調に完全に移り変わるのではなく、和音1つか2つかという短い間に違う調が出て来ることです。
違う調から借りてきただけの瞬間的な調の変化なので「借用和音」なんて呼び方をすることがあるのですね。
他の調から和音をちょっとだけ借りてくるこのことを「借用」というのです。
「そんな考え方があるんだな」と知っておくと曲の中で臨時記号がたくさん出てきたような時に「もしかして別の調が一瞬 顔を出してるのかも?」なんて想像出来るのですね。
別の調が顔を出すってことは何かそれまでと違った表情やニュアンスが求められてるってことがわかるので、音色や歌い方を工夫したりしてストーリーに説得力を持たせることができますね。
転調するほどきっぱりと別のお話に移行するんではなくてもちょっと違うものを登場させたい、なんてことはよくありますからそんなこともあるんだと知ってから気をつけて楽譜を見てみるとおもしろい発見がたくさんあると思いますよ!