有吉尚子です。こんにちは!
楽典を一緒に読んでみましょう!のシリーズ、今回は移調と転調の項目の続きからです。
p.117からの例題は解説が本に載っているので、それを見ていただければ補足することは特にありません。
敷いて言うなら、臨時記号が音階本来の音から高低に動かされたものなのか、動かされたものを打ち消すものなのか、それとも間違えやすそうなところに注意喚起のために親切で付けられただけのものなのかに注意して見ていきましょう、というところですね。
では例題を実際にやってみたら続くp.118の問題18と問題19もやってみてくださいね。
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やればやるほど楽典の考え方に慣れて行くので身につきます。
もしかしてあるかもしれない「めんどくさい感」もたくさん問題を自分でやるほどに薄れていきますよ!
では解説していきましょう。
問題18はC-durを増四度上げるのでFis-durになるわけですね。
高音部譜表というのは普通のト音記号楽譜のことです。
なのでト音記号楽譜にFis-durの調号をまず書いてしまいましょう。
Fis-durはシャープが6個ですね。
シャープを書く順番は
ファ、ド、ソ、レ、ラ、ミ、シ
です。
ちなみにフラットを書く順番は
シ、ミ、ラ、レ、ソ、ド、ファ
です。
シャープとフラットは反対の順番で付いていくんですね。
それを各譜表で架線を使わずに書ける場所に並べていきましょう。
さて。
問題18のC- durなのフレーズで音階本来の音でないのは2小節目のFisの音だけですね。
ここに注意して移調していきます。
各音を番号に直してみましょう。
5--3|4 #4 6 5|・1 1 3|・・・
となりますね。
その番号をFis-durで当てはめて配置していくだけです。
わたしのよくやる裏技を使う場合、移調前の楽譜をテノール記号で書かれてると想定して
ミーード|レ #レ ファ ミ|・・
と読んでそれを移調先の楽譜をヘ音記号と想定して配置します。
それから音階本来の音でないのを調整して終わりです。
簡単ですね!
では次、問題19はどうでしょう。
これは何調だと思いますか?
フラットがひとつの調号なのできっとF- durかd-mollですね。
そして#ドが出てきていて導音のようなので短調っぽいです。
つまりd-mollなんですね。
それが短3度下がるわけですからh-mollになります。
h-mollの調号はシャープが二つ。
でも臨時記号で書くことを指定されているので調号は書きません。
これも音階本来の音じゃないものに注意しながら移調していきましょう。
わたしの裏ワザを使うなら、移調前の楽譜をヘ音記号で想定して3度上の音を読みます。
ミ|ラーーソファ|ミーシー|・・・
となるわけです。
そして移調後をト音記号楽譜と想定して配置していきます。
終わったら調号として必要なシャープと音階本来の音から変えられたものに臨時記号を足して行って終わり。
再度、簡単ですね!
裏ワザを使うときのポイントは移調前と移調後の楽譜が同じ音名で読めるように工夫すること。
これが出来ると読み替えが瞬時に出来るようになるのでぜひぜひ問題もたくさんやってみてくださいね!