アレクサンダーテクニーク 思考と心 練習 身体の仕組み

「集中する」はいいことか?

何事も注意力が散漫のまま取り組んでもなかなか成果には繋がりにくいものですが、「集中しなきゃ!」とは思っても何だか意外に効率が上がらないなんてことは経験ありませんか?

有吉尚子です。こんにちは!

これって集中するというのと身体の動きを制限したり固めたりがセットになって起きているときに起きがちなんですね。

集中するのが悪いことなのではなく実際に注意を向けることとそれっぽく見せかける動作を結びつけてしまっているとそんな効果が出がちなんです。

「それっぽく見せかけるなんて考えたことないよ!」

そう思うかもしれません。

でも小さいころ誰かに「動いてないで集中しなさい!」なんて言われませんでしたか?

集中する=動かない

なんてイメージはありませんか?

確かに一見したところフラフラふにゃふにゃしてたら他のことに気を取られてるように感じられるかもしれませんよね。

でも動きが起きていることと意識が何かにフォーカスすることは同時に起きることは出来ます。

それと反対に身体が動かないでじっとしていても全く話を聞いてないなんてこともありがちです。

ちょっと話題がそれますが実は私は発達障害コミュニケーション指導者という資格も持っていて、その講習を受けていた時に印象的だったことがありました。

それは多動でソワソワしてる子供と静かにぼんやりしてる子供は一見正反対のように見えるけれど本当は目の前のことに意識が行かず集中していないという点で同じ問題を抱えているということ。

「静かにしているから話を理解しているはずだと決めてかかるのは早計ですよ」
とのこと。

ちょっと興味深いですよね。

集中してないから発達障害だ、なんて乱暴なことは言えませんが社会生活に問題のない大人でもそんな場面は多々あると思います。

本当に今これをやらなきゃ!

絶対に完成させなきゃ!

そんな風に思っているときは「集中しよう」ではなく「あれをこうやって次は・・」と具体的に考えていますよね。

集中して音を聴く、練習の通りにやるため集中する、そんな場面で「集中してる風に振る舞う」をセットでイメージしていたら、もしかしたら実際の集中には全く繋がっていないかもしれませんね。

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  • この記事を書いた人

有吉 尚子

1982年栃木県日光市(旧今市市)生まれ。小学校吹奏楽部にてクラリネットに出会い、高校卒業後19才までアマチュアとして活動する。20才のときに在学していた東京家政大学を中退し音大受験を決意。2003年洗足学園音楽大学入学。在学中から演奏活動を開始。 オーケストラや吹奏楽のほか、CDレコーディング、イベント演奏、テレビドラマBGM、ゲームのサウンドトラック収録など活動の幅を広げ2009年に洗足学園音楽大学大学院を修了。受講料全額助成を受けロシア国立モスクワ音楽院マスタークラスを修了。  及川音楽事務所第21回新人オーディション合格の他、コンクール・オーディション等受賞歴多数。 NHK「歌謡コンサート」、TBSテレビドラマ「オレンジデイズ」、ゲーム「La Corda d'Oro(金色のコルダ)」ほか出演・収録多数。 これまでに出演は1000件以上、レパートリーは500曲以上にのぼる。 レッスンや講座は【熱意あるアマチュア奏者に専門知識を学ぶ場を提供したい!】というコンセプトで行っており、「楽典は読んだことがない」「ソルフェージュって言葉を初めて聞いた」というアマチュア奏者でもゼロから楽しく学べ、確かな耳と演奏力を身につけられると好評を博している。 これまでに延べ1000名以上が受講。発行する楽器練習法メルマガ読者は累計5000名以上。 現在オーケストラやアンサンブルまたソロで演奏活動のほか、レッスンや執筆、コンクール審査などの活動も行っている。 「ザ・クラリネット」(アルソ出版)、吹奏楽・管打楽器に関するニュース・情報サイト「Wind Band  Press」などに記事を寄稿。 著書『音大に行かなかった大人管楽器奏者のための楽器練習大全』(あーと出版)を2023年8月に発売。Amazon「クラシック音楽理論」カテゴリーにて三週間連続ベストセラー第一位を獲得。 BODYCHANCE認定アレクサンダーテクニーク教師。 日本ソルフェージュ研究協議会会員。音楽教室N music salon 主宰。管楽器プレーヤーのためのソルフェージュ教育専門家。クラリネット奏者。

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