ソルフェージュ レッスン 思考と心

耳が聞こえなくなる瞬間

人によって程度の差は当然あるでしょうが耳の精度って心の状態と密接に関連しているものだと思います。

有吉尚子です。こんにちは!

わたしの場合で言えば忙しかったり睡眠不足だったりストレスがあったりすると耳の聞こえが悪くなるんですね。

それは聴力検査で測るような音量のことではなく、細かい音が聴き取れなかったり調がズレて感じられたりという面の話です。

それをすごく実感したのが音大の大学院を終えてからのソルフェージュのレッスンに毎週通っていた当時。

早朝からのリハーサルや本番、合間に家族の世話をしに帰宅してその後は深夜まで打ち合わせ、そんなバタバタなスケジュールが続いていたときや、「こんな基礎的なレッスンなんてやって一体何になるんだろう」なんて疑問不信感を持ったとき。

いつもならinCで聞こえているピアノの音がどうしてもinBで聞こえたり、装飾の入っている音形なのにその装飾が付いていないかのように感じられたりしたんです。

そんなときは耳を澄まして聴く準備が出来ていないわけだからいくら同じことをやっても無駄。

一旦帰って休んだり眠ったりすると耳の具合も回復するのです。

そしてそれはレッスンのときだけではなくいつでも微細なレベルで起きていることなんですね。

他のことが気になったり疲れていたりしているだけでずいぶん影響があるものなんだな、気になっていることや緊張のようなメンタル面のコントロールがアンサンブルする上でかなり大切な要素になるんだな、なんて思ったのでした。

そんな話を聞くと「自分は趣味だからそんな精度は必要ないし関係ない」なんて思うかもしれませんが得てしてそんなことはなく、音程やリズムやニュアンスを聴き合うことはアンサンブルをする人なら誰にでも相応のレベルで必要になるので、耳の精度とメンタル面の関係を気にしてみるのも役に立つことかもしれませんね。

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  • この記事を書いた人

有吉 尚子

1982年栃木県日光市(旧今市市)生まれ。小学校吹奏楽部にてクラリネットに出会い、高校卒業後19才までアマチュアとして活動する。20才のときに在学していた東京家政大学を中退し音大受験を決意。2003年洗足学園音楽大学入学。在学中から演奏活動を開始。 オーケストラや吹奏楽のほか、CDレコーディング、イベント演奏、テレビドラマBGM、ゲームのサウンドトラック収録など活動の幅を広げ2009年に洗足学園音楽大学大学院を修了。受講料全額助成を受けロシア国立モスクワ音楽院マスタークラスを修了。  及川音楽事務所第21回新人オーディション合格の他、コンクール・オーディション等受賞歴多数。 NHK「歌謡コンサート」、TBSテレビドラマ「オレンジデイズ」、ゲーム「La Corda d'Oro(金色のコルダ)」ほか出演・収録多数。 これまでに出演は1000件以上、レパートリーは500曲以上にのぼる。 レッスンや講座は【熱意あるアマチュア奏者に専門知識を学ぶ場を提供したい!】というコンセプトで行っており、「楽典は読んだことがない」「ソルフェージュって言葉を初めて聞いた」というアマチュア奏者でもゼロから楽しく学べ、確かな耳と演奏力を身につけられると好評を博している。 これまでに延べ1000名以上が受講。発行する楽器練習法メルマガ読者は累計5000名以上。 現在オーケストラやアンサンブルまたソロで演奏活動のほか、レッスンや執筆、コンクール審査などの活動も行っている。 「ザ・クラリネット」(アルソ出版)、吹奏楽・管打楽器に関するニュース・情報サイト「Wind Band  Press」などに記事を寄稿。 著書『音大に行かなかった大人管楽器奏者のための楽器練習大全』(あーと出版)を2023年8月に発売。Amazon「クラシック音楽理論」カテゴリーにて三週間連続ベストセラー第一位を獲得。 BODYCHANCE認定アレクサンダーテクニーク教師。 日本ソルフェージュ研究協議会会員。音楽教室N music salon 主宰。管楽器プレーヤーのためのソルフェージュ教育専門家。クラリネット奏者。

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