楽典を一緒に読んでみましょう!のシリーズ、p.123の調性判断のルールの例外を読み進めています。
有吉尚子です。こんにちは!
今回は2)の譜例38から見てみましょう。
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これは刺繍音を知っていたら簡単な例です。
2小節目を大きく見ると、旋律の骨格としてはこの小節全体でGisの伸ばしです。
そしてただの伸ばしじゃなくなにか動いてみたいなということでGis-FisーGisという形にしてFisの刺繍音を使ったんですね。
そこからさらにFisの伸ばし音でも動いてみたくなって、さらに下のEを刺繍音として拾ってみたんです。
刺繍音がさらに刺繍で飾られているというわけなんですね。
骨格としてはただのGisの伸ばしなので上行下行していてもこのFisは音階本来の音とは関係ありません。
それにしてもなぜFじゃなくわざわざFisにしたかというと、a-mollの導音であるGisから飾りとして下ってきた先がFでは増2度も隙間があって旋律の動きとして不自然さが出て飾りらしくキレイに聴こえないからではないかと思います。
「え?なんだって?」と思ったら実際にピアノかアプリで音を鳴らして聴いてみると意味がわかるでしょう。
こんな例外がまだ幾つかありますが順に詳しく解説していきますね!