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奇をてらった歌いまわしになる原因

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「些細な変化に目を向ける習慣がなくどうでもいい扱いをしているから極端な刺激や楽しみを求めるようになる。」

正確な言い回しは忘れてしまいましたが、これもアレクサンダーテクニークの原理の発見者であるF.M.アレクサンダーさんの本からの興味深かったフレーズです。

有吉尚子です。こんにちは!

現代の娯楽やメディアの表現など考えてみると思い当たる言葉だと思いませんか?

タレントさんがほんのちょっと涙ぐむところを「号泣」と書いて煽ってみたり、一言「おいしいね」と言ったら「絶賛」なんて表示してみたり。

センセーショナルで極端な表現を使わないと人の気を引くのが難しくなっているみたいですね。

娯楽でもものすごく高い建物やびっくりするくらい辛い食べ物、世界一速いジェットコースターなどなど極端になっているように感じられます。

極端な表現や飛び抜けた特徴を持ったものは注目を集めますがそんなものばかりに触れていると四季のちょっとした移り変わりや些細な心情の変化を描いた本などは接してみても物足りなくなったり気が付かなくなったりと感覚が鈍くなっていくのではないでしょうか。

そして音楽をするのであれば世界一大きな音とか世界一速いタンギングなんかどうだって良いわけです。

音量のほんの些細な変化で場面を変える表現をしたり、音質の少しの変化で表情を変えて感じさせたりするんですよね。

そして楽譜からストーリーを読み取るときも書いてある表情記号だけでなく行間に込められた作曲者の意図を汲み取ろうと気を配ったり、周りの人のほんの少しのゆらぎにどう反応するか考えたり、なんてことが必要です。

自分ではいくら繊細な感覚を持っているつもりでいても、日々見るもの聞くもの触れるものに知らず知らず影響は必ず受けているものなので、自分がどんな感覚を持っているのかどんな精度で物事を観察しているかなんてことを振り返る機会は無くさないでおきたいものです。

気付かないうちに大味で極端な奇をてらう演奏になってしまうのは怖いことですからね。

F.M.アレクサンダーさんは今から約100年も前の人なのにいつになっても古くならないような示唆に飛んだ内容をたくさん書き残しているので興味が尽きませんね。

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  • この記事を書いた人

有吉 尚子

クラリネット奏者。 栃木県日光市出身。 都立井草高等学校卒業。2007年洗足学園音楽大学卒業。2009年同大学院修了。 クラリネットを大浦綾子、高橋知己、千葉直師の各氏に、室内楽を平澤匡朗、板倉康明、岡田伸夫の各氏に師事。 ミシェル・アリニョン、ポール・メイエ、アレッサンドロ・カルボナーレ、ピーター・シュミードルの各氏の公開レッスンを、バスクラリネットにてサウロ・ベルティ氏の公開レッスンを受講。 受講料全額助成を受けロシア国立モスクワ音楽院マスタークラスを修了。 及川音楽事務所第21回新人オーディション合格。 2010年より親子で聴ける解説付きのコンサ-ト「CLARINET CLASSICS」~クラシック音楽の聴き方~をシリーズで行う。 2015年、東京にてソロ・リサイタルを開催。 オーケストラやアンサンブルまたソロで演奏活動を行っている。 また、ソルフェージュや音楽理論、アレクサンダーテクニークなどのレッスンや執筆、コンクール審査などの活動も行っている。 音楽教室N music salon 主宰。

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