有吉尚子です。こんにちは!
息の通りが悪いからもっと優しく吹いてみよう、でもそうしたら音量が落ちた。
音量が落ちるのは困るから少しベルを上げてみようか。
ベルを上げて吹いていたら腰が痛くなった。
腰痛治療のために病院にいかなくちゃならないなんて音楽って手間がかかるなあ。
こんなパターンはもしかしたらそもそも息の通りが悪い原因はアンブシュアの締めすぎにあって根本解決のために病院は関係ない、ということも考えられます。
なんていうのは極端な例ですが、原因に対処せず問題を隠すようなことをしてしまうことは気づかぬうちに結構たくさんあるものかもしれません。
もちろん問題を隠すだけでは解決にもならないばかりかしわ寄せとして新たな問題が出てきたりして良いことがないのはわかります。
しかしもしかしたら他の練習方法が思いつかなくて根本解決のつもりで問題隠しをしてしまってるということはないでしょうか。
力んでいるからそれをやめよう。
指が遅いからもっと速く。
どこか痛いからマッサージへ。
力んでいるのは必要な働きをしていないサボってる部分があるからかもしれません。
指が遅いのは頭が音を認識できていないからかも。
どこか痛いのは奏法に無理があるから。
こんな風に考えると一見直接的なアプローチをしているようで実は全く解決に向かいもしない対処の仕方もあるものですよね。
一時的に解決したように見えても根本原因が残っていればいずれまた別の形でトラブルが出てくるものです。
とはいえ自分の知ってる対処法が一時しのぎなのか根本解決なのかは専門分野でないと判断に自信が持てないものかもしれません。
他の練習方法を思いつくだけの引き出しを持っていないかもしれません。
それでも気になることの解決法が一時しのぎの問題隠しなのか根本解決に繋がるものなのかを自分で考えることは見る目と自分で考える力を育てていきますよ。
専門家に頼るのもいいでしょうが、考える力と見る目があれば自分で考えて練習を組み立てられるというだけでなくどういう専門家に頼るのかを自分で選ぶこともできるようになるでしょう。
誰に習うかを自分で選べたら問題隠しをして煙に巻きレッスン依存にする専門家に引っかかるのではなく、自分で考えて自分で練習を組み立てられるようになる自立するためのレッスンだって受けられます。
自信がないから考えるのをやめる、ではなく少しでも根本解決に繋がるかどうか見極めて練習方法を取捨選択しようとするのは大切なことだと思います。