有吉尚子です。こんにちは!
楽典を一緒に読んでみましょう!のシリーズ、今回はp.116の移調と転調の続きからみて行きましょう。
楽典の本を購入したい方はこちらからどうぞ
▼▼▼
楽典―理論と実習
石桁 真礼生 , 末吉 保雄 , 丸田 昭三 , 飯田 隆 , 金光 威和雄 , 飯沼 信義 (共著)
基本的に移調はその調の主音から何番目の音かということがわかっていたら何も問題なく簡単にできちゃうんですが、いちいち数えないとわからないという方にもっと簡単な読み方もあるのですね。
この読み方を知って慣れたら瞬時に読み替えて移調で吹く、なんてことも軽々できるのですよ!
では譜例30を素材に実際にやってみましょう。
このa.の譜例はF-durからB-durへの移調になっていますね。
楽譜の一番最初の音はFで、それをBにすれば良いわけです。
全部の音を音階本来の音は番号で半音上がっていたら#、下っていたら♭を付けて考えて、
1、#1、2、3、4、#4
なんていう風に番号に変換してしまうのは簡単で音の機能や付いてる和声も想像し易いのでまずはこのやり方をオススメします。
そしてさらにスピーディに移調したものを記譜する・吹くなら移調前と移調後の音を同じ読み方になるように考えると早いのです。
例えば、最初のFをト音記号でなくソプラノ記号で書かれてると想定すると、レになりますね。
ここではト音記号で書かれたい移調後のBをヘ音記号で読んだら、これもレになります。
なので読みながら書く、または移調しながら吹く時は
レ、#レ、ミ、ファ、ソ、#ソ
と考えてしまうのです。
と音に直したときに音階本来の音がシとミにフラットがついているので半音上がった印として使ってた#はナチュラル記号に変換されますね。
同じく譜例30のb.は移調前のD-durをテノール記号で書かれてると想定して、移調後を見たままヘ音記号で考えるとどちらも同じ読み方で
ド、レ、#レ、ミ、ラ、ソ、♭ソ、
と歌えるわけなんです。
譜例30のc.は移調前をヘ音記号として想定して移調後をテノール記号とすると同じ読み方で行けてしまいます。
これは何譜表でも何調でも関係なく使えるアイデアなんですね。
人によっては「かえって複雑だよ!」と思う方もいると思うので、誰にでもやりやすい方法とは言い切れませんが、わたしと考え方のシステムが似てる方にはとってもシンプルでやりやすい方法だと思います。
気に入った方は移調での演奏にもお役立ちなのでぜひ取り入れてみて下さいね!