アレクサンダーテクニーク 思考と心 練習 身体の仕組み

キツさに慣れるとエスカレートしたくなる

有吉尚子です。こんにちは!

この頃体力維持とダイエットのため走るのを習慣にしています。

だいたい5〜6キロなので全然大した距離ではないのですが、最初は果てしなく長くキツい感じがして大変でした。

でも慣れると別段どうということもなくなるんですよね。

そうなるとモヤモヤとこんな考えが出てきます。

「こんなに楽でいいのだろうか。もっとキツく感じなければ運動効果はないんじゃないかな?もっと苦しさを味わいたい」

変ですか?(笑)

でもこれ、管楽器を吹いてる人によく起きてることだと思います。

マウスピースやリードや楽器に、または新しい奏法に慣れるまではすごく重くて大変ですが、慣れてくると抵抗を感じなくなって「もっと重くした方がいいかな?」「こんな楽じゃダメじゃない?」なんて考え始めるんですね。

吹き込みや唇を合わせる動きや噛む力などはどれくらい働いているのか目に見えて計れるわけじゃないのでつい感覚を頼りにして、その感覚を感じにくくなると上手くいってるのかどうか不安になるんです。

慣れたら感じなくなるのが自然なものである感覚をどんどん追いかけていったら、どんどんキツい奏法や仕掛けになっていくばかりですよね。

エスカレートしていけば怪我やトラブルに繋がってしまうことが多いので、感覚を頼りにして奏法を作ったり維持したりするのは危険なんです。

楽に感じるのは慣れたからだし必要な筋力が付いたから。

何もしていないから楽なわけじゃないのですね。

やってないから楽なのとやり慣れたから楽なのは別のこと。

混同しないように気をつけたいところですね!

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  • この記事を書いた人

有吉 尚子

1982年栃木県日光市(旧今市市)生まれ。小学校吹奏楽部にてクラリネットに出会い、高校卒業後19才までアマチュアとして活動する。20才のときに在学していた東京家政大学を中退し音大受験を決意。2003年洗足学園音楽大学入学。在学中から演奏活動を開始。 オーケストラや吹奏楽のほか、CDレコーディング、イベント演奏、テレビドラマBGM、ゲームのサウンドトラック収録など活動の幅を広げ2009年に洗足学園音楽大学大学院を修了。受講料全額助成を受けロシア国立モスクワ音楽院マスタークラスを修了。  及川音楽事務所第21回新人オーディション合格の他、コンクール・オーディション等受賞歴多数。 NHK「歌謡コンサート」、TBSテレビドラマ「オレンジデイズ」、ゲーム「La Corda d'Oro(金色のコルダ)」ほか出演・収録多数。 これまでに出演は1000件以上、レパートリーは500曲以上にのぼる。 レッスンや講座は【熱意あるアマチュア奏者に専門知識を学ぶ場を提供したい!】というコンセプトで行っており、「楽典は読んだことがない」「ソルフェージュって言葉を初めて聞いた」というアマチュア奏者でもゼロから楽しく学べ、確かな耳と演奏力を身につけられると好評を博している。 これまでに延べ1000名以上が受講。発行する楽器練習法メルマガ読者は累計5000名以上。 現在オーケストラやアンサンブルまたソロで演奏活動のほか、レッスンや執筆、コンクール審査などの活動も行っている。 「ザ・クラリネット」(アルソ出版)、吹奏楽・管打楽器に関するニュース・情報サイト「Wind Band  Press」などに記事を寄稿。 著書『音大に行かなかった大人管楽器奏者のための楽器練習大全』(あーと出版)を2023年8月に発売。Amazon「クラシック音楽理論」カテゴリーにて三週間連続ベストセラー第一位を獲得。 BODYCHANCE認定アレクサンダーテクニーク教師。 日本ソルフェージュ研究協議会会員。音楽教室N music salon 主宰。管楽器プレーヤーのためのソルフェージュ教育専門家。クラリネット奏者。

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