アレクサンダーテクニーク 思考と心 練習

ドキドキして「どうしよう」と思ったときに

ずっと準備してきた大切な本番、なんとか成功させたいしつまらないミスはしたくない。

そんなときほど普段はやらない変なトラブルがおきてしまう、きっとそんな経験はありますよね。

有吉尚子です。こんにちは!

「上手く行かせたい」「精一杯の演奏をしたい」

そう思って練習を重ねてきたはずなのにどうしてそうなるの?

おかしいと思いますよね。

では上手く行かせるための練習として実際にやったことを思い出してみましょう。


・楽譜を間違えないように見る

・指が絡まずちゃんと動くよう練習する

・合わせを何度もやって慣れる

他にもあるでしょうか。

大切な本番ならきっとこれまでにたくさんのことをやってきたはず。

ところで、本番でお客さんやライトを前にして興奮状態になることは練習段階で経験したでしょうか。

思考がちょっとしたパニックになって心臓がドキドキして汗が出て口が乾いてリードが薄くなる、その状況には慣れてきましたか?

これこそが本番でいつもと違う変なミスをしてしまう原因。

ドキドキする本番のときにはアドレナリンがドバドバ出てる興奮状態になっているはず。(見た目にテンパっていなくても)

そのアドレナリンをどう使うかのリハーサルをするのは大切なこと。

だって使わなければ有り余るアドレナリンのエネルギーが何かしら動きを引き起こしたくてうずうずしてるのですから。

「ドキドキしている、どうしよう?」なんて本番の舞台に出てから考えても遅いのです。

そうなったときにどうするのか、どんな風に何を考えて身体へどんな指示をするか、そういう咄嗟の反応こそ事前に練習しておきたいもの。

思考が「どうしよう?」なときには身体への明確な指示は出ていないことがほとんど。

そして何をして良いかわからないエネルギーを持て余した身体はいらないことをします。

震えたり、違うことを考えたり、普段使わない指高いをしたり。

心当たりがありますよね。

どんなに興奮したときのことを念入りにリハーサルしたって本番でのエネルギーは予想よりずっと大きいもの。

だからこそ大事な本番の演奏中に何を考えるのかを強力に意図してリハーサルすることは大切なのです。

いつも出来ることを間違えたなら、それは指の問題ではありません。

そのときに来る大きなエネルギーをどう使うかという方向性が欠けていたってことなのですね。

次に大きな本番があるときには事前に考えておくともっとイキイキとした魅力的な演奏ができるかも知れませんね。

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  • この記事を書いた人

有吉 尚子

1982年栃木県日光市(旧今市市)生まれ。小学校吹奏楽部にてクラリネットに出会い、高校卒業後19才までアマチュアとして活動する。20才のときに在学していた東京家政大学を中退し音大受験を決意。2003年洗足学園音楽大学入学。在学中から演奏活動を開始。 オーケストラや吹奏楽のほか、CDレコーディング、イベント演奏、テレビドラマBGM、ゲームのサウンドトラック収録など活動の幅を広げ2009年に洗足学園音楽大学大学院を修了。受講料全額助成を受けロシア国立モスクワ音楽院マスタークラスを修了。  及川音楽事務所第21回新人オーディション合格の他、コンクール・オーディション等受賞歴多数。 NHK「歌謡コンサート」、TBSテレビドラマ「オレンジデイズ」、ゲーム「La Corda d'Oro(金色のコルダ)」ほか出演・収録多数。 これまでに出演は1000件以上、レパートリーは500曲以上にのぼる。 レッスンや講座は【熱意あるアマチュア奏者に専門知識を学ぶ場を提供したい!】というコンセプトで行っており、「楽典は読んだことがない」「ソルフェージュって言葉を初めて聞いた」というアマチュア奏者でもゼロから楽しく学べ、確かな耳と演奏力を身につけられると好評を博している。 これまでに延べ1000名以上が受講。発行する楽器練習法メルマガ読者は累計5000名以上。 現在オーケストラやアンサンブルまたソロで演奏活動のほか、レッスンや執筆、コンクール審査などの活動も行っている。 「ザ・クラリネット」(アルソ出版)、吹奏楽・管打楽器に関するニュース・情報サイト「Wind Band  Press」などに記事を寄稿。 著書『音大に行かなかった大人管楽器奏者のための楽器練習大全』(あーと出版)を2023年8月に発売。Amazon「クラシック音楽理論」カテゴリーにて三週間連続ベストセラー第一位を獲得。 BODYCHANCE認定アレクサンダーテクニーク教師。 日本ソルフェージュ研究協議会会員。音楽教室N music salon 主宰。管楽器プレーヤーのためのソルフェージュ教育専門家。クラリネット奏者。

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