アナリーゼ 練習

オペラを10日間で譜読みした方法

家では音出しできない、家族がいて静かにしなきゃ、遅い時間しか帰宅できないし、など音出しできる場所がなくても練習したい気持ちを抱えて日々モヤモヤしていませんか?

有吉尚子です。こんにちは!

そんな上手くなりたいけど時間と場所がない奏者にはこんな練習がおすすめです。

電車の中でも2分のスキマ時間でもお風呂に浸かりながらでもやり方次第で上手くなる練習はあるのですよ。

(もちろんお茶を飲んだりぼんやりする時間も大切です)

例えば初めての交響曲やオペラなど音数が多くて分量も多く譜読みに時間がかかるだろうけれどリハーサル開始までに時間がない!

そんなときにわたしが良くやる音を出さない譜読みの方法です。

まず一つずつ音符を追わずに全体をザッと見て速そうなところ運指のややこしそうなところだけ付箋を貼るなどわかりやすくピックアップしていきます。

そしてお湯が沸くまでの1分、
電子レンジを待つ30秒、
そういうところでとにかく読む!

音名を声に出して読むのです。

出来るだけ音程をつけてシャープフラットも含めて指を動かしながら読みます。

だんだん息圧の変化やアーティキレーションも思い浮かべつつ、メトロノームをかけながら読む。

テンポに間に合っていなかったりちゃんとわかってない怪しいところは自分で読んでてわかるはず。

そういうところはゆっくり丁寧に。

そうやって音を認識する速度をあらかじめ上げておくと、楽器を持った時にすぐに吹けます。

細かい音も繰り返し読んで聴くと脳に定着してくるものなのですね。

この「聴く」というのがミソで、声に出すと耳に入ってくるから無言で読むよりも学習効率が2倍になるのです。

そしてイメージしていた吹奏感と実際に吹いた瞬間の感覚にズレはやはりあるもの。

筋力は使わなければ強化されないので口や腕の疲れはあるかもしれませんが筋力以外のズレは読む練習のときに忘れて含めていなかった部分です。

注意力が欠けていた部分ですね。

「読む」の精度が高くなると「吹く」との違いが少なくなって、譜読みに関しては実際に楽器で音を出すかどうかはあまり関係なくなったりします。

「読む」練習が雑でいい加減だと練習時間も音出しできる場所もよりたくさん確保しなければならないムダが多くなるものだなと感じたのでした。

わたしがチャールダーシュの女王というクラリネットの細かい音形があちこちで目立ちまくるオペラを1歳児の寝かしつけ後に10日間で譜読みした方法なので忙しい方にこそおすすめですよ!

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  • この記事を書いた人

有吉 尚子

1982年栃木県日光市(旧今市市)生まれ。小学校吹奏楽部にてクラリネットに出会い、高校卒業後19才までアマチュアとして活動する。20才のときに在学していた東京家政大学を中退し音大受験を決意。2003年洗足学園音楽大学入学。在学中から演奏活動を開始。 オーケストラや吹奏楽のほか、CDレコーディング、イベント演奏、テレビドラマBGM、ゲームのサウンドトラック収録など活動の幅を広げ2009年に洗足学園音楽大学大学院を修了。受講料全額助成を受けロシア国立モスクワ音楽院マスタークラスを修了。  及川音楽事務所第21回新人オーディション合格の他、コンクール・オーディション等受賞歴多数。 NHK「歌謡コンサート」、TBSテレビドラマ「オレンジデイズ」、ゲーム「La Corda d'Oro(金色のコルダ)」ほか出演・収録多数。 これまでに出演は1000件以上、レパートリーは500曲以上にのぼる。 レッスンや講座は【熱意あるアマチュア奏者に専門知識を学ぶ場を提供したい!】というコンセプトで行っており、「楽典は読んだことがない」「ソルフェージュって言葉を初めて聞いた」というアマチュア奏者でもゼロから楽しく学べ、確かな耳と演奏力を身につけられると好評を博している。 これまでに延べ1000名以上が受講。発行する楽器練習法メルマガ読者は累計5000名以上。 現在オーケストラやアンサンブルまたソロで演奏活動のほか、レッスンや執筆、コンクール審査などの活動も行っている。 「ザ・クラリネット」(アルソ出版)、吹奏楽・管打楽器に関するニュース・情報サイト「Wind Band  Press」などに記事を寄稿。 著書『音大に行かなかった大人管楽器奏者のための楽器練習大全』(あーと出版)を2023年8月に発売。Amazon「クラシック音楽理論」カテゴリーにて三週間連続ベストセラー第一位を獲得。 BODYCHANCE認定アレクサンダーテクニーク教師。 日本ソルフェージュ研究協議会会員。音楽教室N music salon 主宰。管楽器プレーヤーのためのソルフェージュ教育専門家。クラリネット奏者。

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