アレクサンダー・テクニーク 思考と心 練習

好きだからこそ苦労したい

Pocket

楽器の練習って簡単で楽なこと、そんな風に思ったことのある方はこのシリーズ記事の読者さんにはきっといないでしょう。

少しでも音出し時間を確保しようとよく噛まずに急いでご飯を食べて楽器があるので大荷物で移動して仕事の帰りに小走りでカラオケに、なんて音楽を続けるのは大変。

くじけそうになりながら何ヶ月も同じフレーズを何度も何度も繰り返し出来ないことに向き合って練習を頑張るのは辛い。

だけど、いえむしろだからこそ、やりがいがあるしできたときに嬉しいんだ。

そんな風に思っている人はきっと少なくないでしょう。

大変なほど楽しいというその気持ちはすごくわかります。

苦労していないってことは実はちゃんと出来てなくて、その出来てないことに自分が気付いてないだけかも?とちょっと不安になったりね。

コツコツ続ける真面目で向上心の強い頑張り屋さんに多い傾向だと思います。

そしてエスカレートすると苦労して上手くなりたいから効率的に上手くなる方法を避ける、という本末転倒なことも意外に起きてしまいがち。

苦労して出来る様になった方法に盲目的にしがみつくことで、新しくてスムーズに進める方法を拒否してしまうのです。

そうやって大変な思いするほど自分は音楽を大事にしてるという気分になれるかもしれません。

今まで真剣に向き合ってきた人ほどあるあると感じることでしょう。

それは本人がそれで楽しいなら別段なにも問題はないでしょう。

それにもしかしたら昔の自分が大変だった方法よりもっとずっといいやり方が出てきて後輩や生徒さんが昔の自分のように苦労せずに簡単に上手くなったら過去の自分の頑張りや努力を否定されたような気もしてしまうかもしれませんね。

でも生徒や後輩に過去の自分と同じように苦労をするのを求めたらそれはただの嫌がらせや意地悪になってしまいます。

誰かに伝えるときには自分が苦労して身につけた古い非効率なやり方ではなく、最も効率的に目的に近づける方法を伝えたいもの。

頑張ってる感と実際の上達は必ずしも結びついてはいないというのはわかっていて、それでも頑張ってる感は中毒性の高い魅力があります。

手のかかる子ほど可愛いのと同じ理論でしょうか。

古い親しみのあるやり方を手放して新しい方法を採用するときにはちょっぴり寂しいかもしれません。

そんな心の動きはよくあるものだというのを知っているだけで、なぜか執着してしまう葛藤から解放されるきっかけになりますよ。

何かの助けになれば嬉しいです。

メール講座では演奏に必要なスキルについてさらに詳しく毎日無料でお届けしています。ぜひ読者登録してくださいね!
完全無料

受信形式

HTMLメール

文字メール

  • この記事を書いた人

有吉 尚子

クラリネット奏者。 栃木県日光市出身。 都立井草高等学校卒業。2007年洗足学園音楽大学卒業。2009年同大学院修了。 クラリネットを大浦綾子、高橋知己、千葉直師の各氏に、室内楽を平澤匡朗、板倉康明、岡田伸夫の各氏に師事。 ミシェル・アリニョン、ポール・メイエ、アレッサンドロ・カルボナーレ、ピーター・シュミードルの各氏の公開レッスンを、バスクラリネットにてサウロ・ベルティ氏の公開レッスンを受講。 受講料全額助成を受けロシア国立モスクワ音楽院マスタークラスを修了。 及川音楽事務所第21回新人オーディション合格。 2010年より親子で聴ける解説付きのコンサ-ト「CLARINET CLASSICS」~クラシック音楽の聴き方~をシリーズで行う。 2015年、東京にてソロ・リサイタルを開催。 オーケストラやアンサンブルまたソロで演奏活動を行っている。 また、ソルフェージュや音楽理論、アレクサンダーテクニークなどのレッスンや執筆、コンクール審査などの活動も行っている。 音楽教室N music salon 主宰。

-アレクサンダー・テクニーク, 思考と心, 練習

© 2021 聴く耳育成メソッド