楽器練習効率化ガイドブック

「こうしなさい」と言った途端に
動きが悪くなる生徒さん、
今までにいませんでしたか?

有吉尚子です。こんにちは!

生徒さんに新しい奏法や解釈など
すすめるときにどんな表現を
使っているでしょうか。

実は伝える時の言葉の選び方
その後の動きやすさが
左右されることがあります。

脳からの指令で人の動きは
制御されているわけですが、
動くことに関する指令と
動きを止めることに関する指令が
同時に出ていると、
動作や思考はうまくいかないように
できているそうです。

どういうことかというと、
例えば実際にやってみましょう。

1 肘と肩は動いてはいけません。
そして手をグーパー
してみましょう。

2 肘も肩も動いていい。
そして手をグーパー
してみましょう。

どちらがどんな風でしたか?

動きやすさや疲れ方や動くスピード
はどんな風に違ったでしょうか。

見た目の動作としては
大した違いはないことなのに、
動きの質は全く違いますね。

これが思考が動作に及ぼす
影響のひとつの例です。

何か禁止されてることがあると
禁止されてないことまで
やりにくくなるのですね。

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この些細な違いが演奏中の繊細な
コントロールの場面では
大きな違いとなって音に表れます。

では冒頭の質問に戻ります。

「こうしなさい」と言われた
生徒さんの動きが悪くなる時、
何も禁止の指示はしていないのに
不思議じゃないですか?

これ、実はその一言の中に禁止の
要素が潜んでいるのです。

それは「こうしなさい」と
言われたこと以外の動きをしては
いけない、というニュアンス。

「これをやるといいかもしれない
から試してみましょう」
というのとニュアンスがほんの少し
違うのがわかりますか?

使える選択肢が増えたのではなく
限定されてしまったのですね。

日常の中でもそういう例は
たくさんあります。

お茶を飲まなければならない
(飲まないことは許されない)
と思って飲むのと、
飲んでも飲まなくてもいいけど
せっかくだから飲んでみよう、
というのではストレス加減が
全く違いますよね。

自分のアドバイスで
他のやり方の可能性を制限して
生徒が不自由にならず、
柔軟な思考を持って上達して欲しい
先生はどうぞ取り入れて
みてくださいね!

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