アナリーゼ 思考と心 練習 音楽理論

初心者より経験者の方がわかってないこと

「楽典、昔ちょっとやったからどんなものかは知ってる」

そんな風に言ってしまう人ってせっかくやったはずの理論が演奏に全く結びついてないことがとても多いのです。

やったはずならわかってるでしょ、と思うかもしれませんがそうでもないのが不思議なところ。

でもこれって実は結構あるあるだったりするのです。

なぜそんなことが起こるかと言うと楽典の問題をただパズルのように解いて行っただけだから。

特に実生活に結びつけることのないゲームのような感覚でしょうか。

演奏に関係のないパズル感覚では音階や音度にどんな意味があって演奏するときに何を心がけたいのかなんてことはわかるはずがありませんよね。

だから「ここが減七の和音なのはわかる。でもだから何なのかわからない」なんてことが起きるのです。

減七の和音だってわかったなら着地点はフレーズの中のどこでどんな風に着地するのか、ゴールへ向かうときのニュアンスやテンポの揺らし方や音色などどう演奏するのかを考えられます。

そこに結び付けられないなら減七だとわかること自体には何の意味もないのですね。

書いてある文字がAなのかBなのかそれともCなのかわかっても、それだけで英語の本が読めるわけがありません。

ストーリーを理解するにはまずは単語や文法を知らなくては。

初心者はその単語や文法の部分がわからなくて音楽のストーリーが読み取れていないことにはすぐに気がつくことができます。

でもベテランになればなるほど昔ちょっとかじった程度のことにあぐらをかいて全てわかったような気分になってしまいがち。

わかっていないことをわかっていると思い込んでいたら改めて学ぶことなんてできるわけがありませんよね。

だから全然やったことがない人より「ちょっとやったことある」なんてパターンが一番わかってないことに気がつかなくて危険なのです。

何事もそうですがただ年数を重ねただけで身につくことなんてそんなになく時間をかけて適切な学びをするから「長年の経験」が意味のあるものになるのですね。

せっかく時間を積み重ねるのなら意味のある積み重ね方をしていきたいものですね。

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  • この記事を書いた人

有吉 尚子

1982年栃木県日光市(旧今市市)生まれ。小学校吹奏楽部にてクラリネットに出会い、高校卒業後19才までアマチュアとして活動する。20才のときに在学していた東京家政大学を中退し音大受験を決意。2003年洗足学園音楽大学入学。在学中から演奏活動を開始。 オーケストラや吹奏楽のほか、CDレコーディング、イベント演奏、テレビドラマBGM、ゲームのサウンドトラック収録など活動の幅を広げ2009年に洗足学園音楽大学大学院を修了。受講料全額助成を受けロシア国立モスクワ音楽院マスタークラスを修了。  及川音楽事務所第21回新人オーディション合格の他、コンクール・オーディション等受賞歴多数。 NHK「歌謡コンサート」、TBSテレビドラマ「オレンジデイズ」、ゲーム「La Corda d'Oro(金色のコルダ)」ほか出演・収録多数。 これまでに出演は1000件以上、レパートリーは500曲以上にのぼる。 レッスンや講座は【熱意あるアマチュア奏者に専門知識を学ぶ場を提供したい!】というコンセプトで行っており、「楽典は読んだことがない」「ソルフェージュって言葉を初めて聞いた」というアマチュア奏者でもゼロから楽しく学べ、確かな耳と演奏力を身につけられると好評を博している。 これまでに延べ1000名以上が受講。発行する楽器練習法メルマガ読者は累計5000名以上。 「ザ・クラリネット」(アルソ出版)、吹奏楽・管打楽器に関するニュース・情報サイト「Wind Band  Press」などに記事を寄稿。 現在オーケストラやアンサンブルまたソロで演奏活動のほか、レッスンや執筆、コンクール審査などの活動も行っている。 BODYCHANCE認定アレクサンダーテクニーク教師。 日本ソルフェージュ研究協議会会員。音楽教室N music salon 主宰。

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