周りの音に反応してアンサンブルをしたいけれど自分が音を出してると他の人がやってる音形はさっぱり聴けなくなるなんてことはないでしょうか。
有吉尚子です。こんにちは!
これは単純に耳が良くないということだけでなく、いくつかのことを同時にやるときの脳の使い方に慣れていないというのも一つの原因です。
じゃあどうやって克服したらいいんでしょうか。
いきなり気合いとか根性とかではできるようにならないので、まずは自分は音を出していない状態で音を聴き取る練習をしてみるのが良い導入になります。
例えば聴こえたリズムを手で叩いたり、聴こえた旋律を覚えて歌ったり。
つまりモノマネですね。
聴こえたものからすぐにどんな楽譜かがわかれば新しい曲で譜読みをするときにも
すぐにリズムや音程が正確に表現できてしまいますが、聴いてすぐに楽譜まで頭に浮かぶようになるためにはやはりある程度慣れが必要です。
なのでまずは聴こえたものがどんなものなのかわかるようにしてしまいましょう。
今回はそんな方法の一つをご紹介します。
まずは自分は楽譜を見ないで誰か身近にいる人に短いフレーズを吹いてもらいます。
よくよく聴いたらそっくりそのままマネをしてみましょう。
初めはごくごくシンプルにこんな素材がいいかもしれません。
専門的に学ぶ場合はピアノで先生が弾いた音を聴き取って楽譜にしていく作業ですが、楽団の同じ楽器の仲間に協力してもらって自分が普段一番慣れている楽器の音でやるとわかりやすいのでおすすめです。
日本人ならフランス語よりは日本語の方が、細かいニュアンスが理解できるのと同じですね。
さらに同じ楽器ならどうしても聞こえる音が何なのかわからない場合は運指をカンニングすることができちゃいます。
わからないからって焦って簡単に正解を教わってしまうと自分で何の音だか判断したという経験を積み重ねる大切な機会が無駄になってしまうので、わからなければ運指をカンニングするのはここではとても良い方法です。
さらにもし運指をカンニングするだけでわからなければ実際自分の楽器で音を出して確かめてもいいわけです。
初めは隣り合った音なのかそれとも離れた音なのか、高くなったのか低くなったのか、というところからスタートし、絶対に正解を簡単に尋ねてしまわず根気よく少しずつ繰り返すとだんだん聴き取れるようになっていきます。
もしも簡単にマネができたら、今度は楽譜にそれを書き取ってみましょう。
音程の変化やリズムの形がはっきりわかるようになると譜読みのスピードが段違いに上がっていきますよ。
合奏の休憩時間に5分くらいモノマネをしていくといつの間にかソルフェージュ力を強化していくことができます。
ピンと来たらぜひ取り入れてみてくださいね!