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演奏するときに気をつけたいこと

演奏するときに気をつけたいことや考えたいこと、それぞれで色々あるでしょうが音程とリズムが基本的にしっかりしてるという場合では、演奏するときに考えたいことってどんなことがあるでしょう?

有吉尚子です。こんにちは!

フレーズの方向性、鳴っている和声はどんなか、どういう色合いの音を出すか、などなど。

まだまだあるでしょうが、今回はとりあえずこれらを少しだけ詳しく見てみましょう。

まずフレーズの方向性。

これはフレーズがどこに向かってるのか、発展していきたいのか収束していくのか、など。

フレーズに起承転結、問いかけと応答などあればその中のどの場面なのかってこと。

そのフレーズの意味ですね。

これがはっきりすると説得力のある演奏になります。

逆に方向性が曖昧だと何が言いたいのか解らない演奏になってしまいますね。

次に和声について。

和声というのは和音のつながりのことでメロディーに対しての背景とも言えますが、よく聞けばその部分がどういう場面なのかだいたいわかります。

収束していく和声の上に発展していくメロディーが乗るというのは例外の一つと考えてもいいかもしれません。

例えばオペラの中で違う人物が違うことをしてるような場面などではその例外がたくさんみられますが、メロディーを方向付けるのも和声ができることの一つです。

ではその次に、どういう色合いの音を出すか。

基本的な「良い音」より一歩進んで音色の違いのことです。

たとえば厳しい音なのか上品な音なのか艶のある音なのか凄みのある音なのかなど。

音の表情と質感・重さ軽さ、輝かしさの度合いなど。

単に雑音のないキレイな音というだけでなく、もっと具体的な音の質が必要に応じて明確に変えられると表情豊かな演奏になりますね。

最後にもう一つだけ、どういう広さの会場で聴いてる人はどこにいるか。

音楽は聴く人がいてこそ成り立つものです。

お食事のBGMとして会話を邪魔しないようになのか、積極的に音楽に引き込みたいのか、広い会場で遠くに座ってるのか、近くで目の前で聴いているのか、などなど。

みんな演奏の仕方は変わりますよね。

フレーズや和声や音色以外にどこにいる人にどんな風に届けたいのかを考えることも大切な演奏の要素ですね。

ピンときたら取り入れてみてくださいね!

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  • この記事を書いた人

有吉 尚子

1982年栃木県日光市(旧今市市)生まれ。小学校吹奏楽部にてクラリネットに出会い、高校卒業後19才までアマチュアとして活動する。20才のときに在学していた東京家政大学を中退し音大受験を決意。2003年洗足学園音楽大学入学。在学中から演奏活動を開始。 オーケストラや吹奏楽のほか、CDレコーディング、イベント演奏、テレビドラマBGM、ゲームのサウンドトラック収録など活動の幅を広げ2009年に洗足学園音楽大学大学院を修了。受講料全額助成を受けロシア国立モスクワ音楽院マスタークラスを修了。  及川音楽事務所第21回新人オーディション合格の他、コンクール・オーディション等受賞歴多数。 NHK「歌謡コンサート」、TBSテレビドラマ「オレンジデイズ」、ゲーム「La Corda d'Oro(金色のコルダ)」ほか出演・収録多数。 これまでに出演は1000件以上、レパートリーは500曲以上にのぼる。 レッスンや講座は【熱意あるアマチュア奏者に専門知識を学ぶ場を提供したい!】というコンセプトで行っており、「楽典は読んだことがない」「ソルフェージュって言葉を初めて聞いた」というアマチュア奏者でもゼロから楽しく学べ、確かな耳と演奏力を身につけられると好評を博している。 これまでに延べ1000名以上が受講。発行する楽器練習法メルマガ読者は累計5000名以上。 現在オーケストラやアンサンブルまたソロで演奏活動のほか、レッスンや執筆、コンクール審査などの活動も行っている。 「ザ・クラリネット」(アルソ出版)、吹奏楽・管打楽器に関するニュース・情報サイト「Wind Band  Press」などに記事を寄稿。 著書『音大に行かなかった大人管楽器奏者のための楽器練習大全』(あーと出版)を2023年8月に発売。Amazon「クラシック音楽理論」カテゴリーにて三週間連続ベストセラー第一位を獲得。 BODYCHANCE認定アレクサンダーテクニーク教師。 日本ソルフェージュ研究協議会会員。音楽教室N music salon 主宰。管楽器プレーヤーのためのソルフェージュ教育専門家。クラリネット奏者。

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