「これくらい少しの変化はもしかして気のせいかな」
「これをやってもちょっとしか変わらないから意味ないや」
「ほとんど違いがないから同じってことでいいか」
なんて思うことってありますよね。
専門分野じゃなかったり自分の大切なことでなければ見過ごしてしまうような些細な変化って日常にたくさん溢れています。
昨日食べたご飯粒の数とか歩いた歩数の誤差なんかなら大した意味はないかもしれません。
日常生活の中では気にする必要のないこともたくさんあるわけですね。
ところが、音楽をやるために練習する場面で些細な変化に気づけなかったり気づいても意味のないこととして見過ごしてしまったら、それは上達のためには大きなロスになってしまうんです。
ほんの些細な音質の変化、吹き心地のちょっとした違い、ごくごく小さな響き方の変化、そういうものは大きな意味がある大切な情報です。
何をしたら何を変えたらその小さな変化が起きたのか、それがわかったら次にやるときにそれを再現することも逆に避けて別の操作をすることもできるわけです。
それができたら偶然として見落とされ兼ねなかったほんの小さな変化は、再現性のある確実な成長になるわけです。
それをたくさん繰り返して積み重ねた人が結果的にものすごく上手くなるんですね。
そしてものすごく変わったときに周りが気づくわけです。
でも「変わったのは気のせいだ」「こんなちょっとの変化は変化してないのと同じことかな」なんて思って何がその変化を作り出したのか考えることさえしなければ、それを再現することなんてできるわけがありません。
せっかくの上達の種を捨ててしまうようなもの。
どうしたら一発で大きな変化を起こせるかばかり探してる人にはヒントは見つからないわけです。
先に進む人は一足飛びの方法を知っているのではなくて、小さな一歩を積み重ねる方法を知っているのです。
どんなジャンルでも同じですね。
練習するときの参考にしていただけたら嬉しいです。