雨が降っていたら傘をさせば濡れないですむけど傘をささずいくら気合いを入れたって濡れる。
取り入れるカロリーより消費するカロリーの方が少なければ太る。
収入がなくて支出ばかりならお金は減っていく。
譜面台の上に楽譜を置いたら見える高さに楽譜がいるけれど何もない空中に楽譜を置こうとしたら床に落ちる。
身体の関節のないところを曲げようとしたら怪我をする。
そんな当たり前のことはみんな、ちゃんと世の中の原理原則に沿って起きているんですよね。
同じように練習して自分で思ったように演奏できるようになるにはある程度の手順と時間が必要です。
もしもたくさん練習してるつもりなのに全然うまくならないなら、何かしら原則違反があるってこと。
時間が足りていないか手順が間違っているか、必要な情報が不足しているか。
うまくいかない方法でいつまでも練習し続けるのは体重計の上で1gでも軽くなろうと精一杯力むようなトンチンカンなことかもしれません。
何事もうまくいくための原理原則を知っているかどうかって重要なことなんですね。
楽譜はただ眺めていれば情報が入ってくるわけじゃなくちゃんと読み方を知ってるからこそ行間の意味がわかります。
アンサンブルだって何となく一緒に音を出せば合うわけじゃなく誰のどの音にどうやって寄せたら良いかわかってるからこそ合わせられるんです。
練習の手順だってココロと身体の仕組みをわかってないままやみくもに100回繰り返すなんてうまくいくほうが奇跡です。
そういう音楽における原理原則ってどこかで学んだことはありますか?
誰かに相談されたときに「こうやって勉強すると良いよ」というのが言えますか?
もしもやったことがあるし学び方も知ってるとしたら、それは自分だけで独占せず必要としてる人に伝えていくべきものなのかもしれません。
ということをある講座で「世の中のすべてのことには原理原則がある」というのを聞いて思ったのでした。