「今日は個人練だけだから」
「指をさらいたいだけだし」
「良いリードは本番まで使わず取っておこう」
そんな風に自分が一番良いと思う音ではない状態で練習してしまうことってないでしょうか。
ほとんどの方が良い音を出したい勝負の本番よりもそれ以外の練習の方が多いですよね。
妥協して出す綺麗じゃないどうでもいい音の吹き方を繰り返していけば身体はそれを覚えていきます。
そして、人の耳はたくさん聴いたものを当たり前の標準だと思い込むもの。
本番ではそれまでに一番慣れている奏法が出てきやすいものだし、聴き慣れた音が安心と感じるのが人の心の自然な動き。
そして本当に理想とする極上の音は本番の場面では不慣れな奏法で普段聴きなれていない音になっているのです。
つまり。
普段無頓着な音を出しているなら本番だけ美しく響く音が出るわけがないんですね。
いざ大切な本番のときに
「あれれ?このリードは、この奏法は良い音のはずなのに?」
と思ったとしたら、それはリードや奏法のせいで上手くいかないのではなくちゃんと練習通りのことを身体がやってくれている証拠。
練習だからって妥協するクセがついてしまったら、本番だけ違うことをやるのは難しいものです。
良い音を出したければ普段から妥協なく良い音を追求しなければならないものですね。