テンポが速い曲の練習、どんな風に進めているでしょうか。
合奏などで置いていかれないためにひとまず細部はてきとうに端折って、吹ける音だけ吹きながらついていくなんてことはよくあるでしょう。
自分のペースで練習できるというわけではない合奏の現場では仕方のないことです。
では、自分のペースで練習できるときはどうでしょうか。
つい合奏のときのクセで同じような練習の仕方をしてしまってはいませんか?
メトロノームをかけながらそのテンポについていくために細部をいい加減にしてとにかくやり過ごす、というのは練習としてはオススメできません。
全ての音をきちんと演奏したいのであれば、ゆっくりから丁寧にテンポを上げていくのが一番の近道です。
だんだんテンポを上げていくと、やがてついて行けるか行けないかギリギリのラインに差し掛かるでしょう。
そのギリギリのラインを引き上げていくのが練習です。
このギリギリラインで「間に合わないな」「音が入っていない」と思ったところがあったとき、メトロノームに合わせることを優先して細部をいい加減にやり過ごしてはいけません。
多少メトロノームから遅れてもいいので、全部の音をきちんと鳴らすことを優先しましょう。
細部をてきとうに端折ってテンポで入れても、細かいところはいつまでもできるようにはなりません。
それにそんなことを何度も繰り返せば、いい加減にぼんやりした音を出す習慣が身についてしまいます。
多少テンポから遅れたとしても丁寧に全部の音が確実に鳴ることを優先して練習していると、どの音がどう遅れがちなのかわかるようになっていきます。
そうすると何の音でどう気をつければいいかもわかってきます。
何をどうすればできるのか自分でわかれば、あとはそれを実行するだけですね。
メトロノームを使うときにただ単純にカチカチに合わせるのではなく、どういう目的で何の練習をしたいのかをわかっている方が上達は早くなります。
どうぞやってみてくださいね!