コミュニケーション ソルフェージュ 合奏・アンサンブル

音程が上ずってしまう

「ピッチが高くて、いつもバレル、上管、下管、ベルを異常に抜いています。アンブシュアを直してピッチを下げようと試みるも心が折れそうです。」

というご相談をいただきました。

「バレル、上管、下管、ベル」というパーツを挙げるということは、この方はクラリネット吹きさんのようですね。

直接見ていないウェブ上では正確なアドバイスは出来ないので参考になるかどうかはわかりませんが、音程が高く感じられるときにありがちなことをご紹介したいと思います。

ひとつめは自分の音を注意して聴こうとするあまり無意識に音程を上げることで周りから際立たせている可能性。

埋もれてしまいそうなソロの時などほんの少し音程を高めにすると際立って聴こえます。

もしかしたら意識していなくてもそういう方向で自分の音に注意を払おうとしてしまう、ということもあるかもしれませんね。

ぴったり周りと合っている時は実は自分の音って意外と際立っては聴こえないものです。

もうひとつは音程が悪いからといって遠慮して縮こまって吹いてしまっている可能性。

身体のあちこちを縮こまらせて力んだ状態だと制限されて鳴らない倍音が出てきてしまい高い倍音ばかりが突き抜けてしまいます。

そうすると結果的に高めに聴こえてしまうなんてことも。

いっそ開き直って堂々と音を出した方が合いやすい場合もあるのです。

他にもクラリネットだとリードが厚いとアンブシュアが締まりがちになるので音程が上がることもあります。

そういうときは強く噛まなくてもラクに音が出るリードを選ぶというのもひとつの手です。

などなど、今回は実際に演奏しているところを見ているわけでも、どんな風に高いのかも具体的にはわからないので的外れな回答かもしれませんが、もし参考になることがあれば使っていただけたらと思います。

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  • この記事を書いた人

有吉 尚子

1982年栃木県日光市(旧今市市)生まれ。小学校吹奏楽部にてクラリネットに出会い、高校卒業後19才までアマチュアとして活動する。20才のときに在学していた東京家政大学を中退し音大受験を決意。2003年洗足学園音楽大学入学。在学中から演奏活動を開始。 オーケストラや吹奏楽のほか、CDレコーディング、イベント演奏、テレビドラマBGM、ゲームのサウンドトラック収録など活動の幅を広げ2009年に洗足学園音楽大学大学院を修了。受講料全額助成を受けロシア国立モスクワ音楽院マスタークラスを修了。  及川音楽事務所第21回新人オーディション合格の他、コンクール・オーディション等受賞歴多数。 NHK「歌謡コンサート」、TBSテレビドラマ「オレンジデイズ」、ゲーム「La Corda d'Oro(金色のコルダ)」ほか出演・収録多数。 これまでに出演は1000件以上、レパートリーは500曲以上にのぼる。 レッスンや講座は【熱意あるアマチュア奏者に専門知識を学ぶ場を提供したい!】というコンセプトで行っており、「楽典は読んだことがない」「ソルフェージュって言葉を初めて聞いた」というアマチュア奏者でもゼロから楽しく学べ、確かな耳と演奏力を身につけられると好評を博している。 これまでに延べ1000名以上が受講。発行する楽器練習法メルマガ読者は累計5000名以上。 現在オーケストラやアンサンブルまたソロで演奏活動のほか、レッスンや執筆、コンクール審査などの活動も行っている。 「ザ・クラリネット」(アルソ出版)、吹奏楽・管打楽器に関するニュース・情報サイト「Wind Band  Press」などに記事を寄稿。 著書『音大に行かなかった大人管楽器奏者のための楽器練習大全』(あーと出版)を2023年8月に発売。Amazon「クラシック音楽理論」カテゴリーにて三週間連続ベストセラー第一位を獲得。 BODYCHANCE認定アレクサンダーテクニーク教師。 日本ソルフェージュ研究協議会会員。音楽教室N music salon 主宰。管楽器プレーヤーのためのソルフェージュ教育専門家。クラリネット奏者。

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