アマチュア楽団で演奏していると何ヶ月も同じ曲を練習し続けることが普通でしょう。
ものすごく好きな曲ならともかく多数決で押し切られてしまったあまり気乗りのしない曲の場合、漫然と音符を並べるだけの演奏になってしまうことはありませんか?
そういうのって、好みだから仕方ないのでしょうか。
結局本番では演奏はするのだし、どうせ時間も労力もお金もかけるのなら楽しく向き合いたいですよね。
でも、どうやったら楽しくなるのでしょうか。
こういうときに楽しさを見つける鍵になるのがアナリーゼです。
その曲はどんなところが特徴的で現代まで残ってきたのでしょう。
その特徴的な部分に何かしらの魅力が隠れているはずです。
作曲者は他の作曲者と比較してどんなところが特徴的な作風か、それは一生のうちのどんな時期に書いた作品で他の時期との違いはどんなところにあるか。
そういうところに着目すると曲の面白さが見えてきますよ。
さらに和声学や対位法の規則から外れている部分はどんなことろか、どんな効果を狙って規則違反を試みたのか、なんてことまで気にしてみるときっと色々作品の魅力が見つかるでしょう。
あえて規則違反をしてるような部分や曲の特徴だなと思うようなところは強調した方が曲の性格が活かされるし、演奏していて楽しいもの。
なんとなく並んでいる音符を追いかけて表情記号に従って強弱をつけてという無気力な演奏ではなく、その作品のどんなところをお客さんに紹介したいか、どんな魅力を共有したいかを考えることが出来るのは音楽理論をちゃんと勉強した人の特権です。
「よくわからない」と思う作品に出会ったら、ぜひぜひチャレンジしてみてくださいね!