アレクサンダーテクニーク 思考と心 身体の仕組み

器用タイプとコツコツタイプどっちが伸びる?

 

初見は得意だし特殊奏法も何となくでパッと出来てしまう小器用なタイプと、ひとつひとつ時間をかけて追究するのが得意なコツコツタイプ、あなたはどちらですか?

わたしはコツコツやらずに力ずくの瞬間芸でお茶を濁す小器用タイプです。

世間では器用でパッと出来てしまう人より時間がかかっても、コツコツやった人の方がちゃんと身につくと言われますが、それは本当だと思います。

これは性格とか遺伝とかよりも、脳の使い方の違いなのではないでしょうか。

試験前の一夜漬けで覚えたことは試験が終われば何もかも忘れてしまうのと同じ。

必要な一瞬だけ集中してパッと対応しても、長期間繰り返して習慣を作るような身につき方をしないのは考えてみたら当然です。

それに何となくそれっぽくできたということでその場を切り抜けたら「自分はそれが出来る」と思ってしまいます。

そうなったらもうちゃんと向き合おうとはしなくなってしまうかもしれません。

「一時的にものすごく集中して何とかやっつけた」経験、それは無意識でも出来る安定した基礎を作る作業とは違うのです。

そういう小器用さに頼ってきちんと基礎を身につけることをしなかった人は、小器用さだけで対応出来なくなるとプライドが傷ついたり練習の仕方を知らなくてそこで躓いてしまったりしがち。(わたしのこと)

どんどん次の段階に進めるのは土台になるスキルをきちんと身につけた人です。

さらにコツコツ派の人はパッとすぐに対応できない分、根気良く繰り返し練習したり、どうやれば出来るのか考えたりと、そのスキル自体だけでなく習得の仕方や応用の仕方も一緒に学んでいるのです。

アリとキリギリスみたいですね。

そしてこれはそもそものタイプ次第というわけではなく、どういう向き合い方をするかの習慣によります。

器用な人が必ず上っ面だけしか学ばないなんてことはありません。

地道に進むカメだって、ウサギを舐めていたら勝てません。

結局は必要な基礎に根気よく取り組むこと、そしてどう向き合うかを自分で選択をし続けることが大切ですね。

 

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  • この記事を書いた人

有吉 尚子

1982年栃木県日光市(旧今市市)生まれ。小学校吹奏楽部にてクラリネットに出会い、高校卒業後19才までアマチュアとして活動する。20才のときに在学していた東京家政大学を中退し音大受験を決意。2003年洗足学園音楽大学入学。在学中から演奏活動を開始。 オーケストラや吹奏楽のほか、CDレコーディング、イベント演奏、テレビドラマBGM、ゲームのサウンドトラック収録など活動の幅を広げ2009年に洗足学園音楽大学大学院を修了。受講料全額助成を受けロシア国立モスクワ音楽院マスタークラスを修了。  及川音楽事務所第21回新人オーディション合格の他、コンクール・オーディション等受賞歴多数。 NHK「歌謡コンサート」、TBSテレビドラマ「オレンジデイズ」、ゲーム「La Corda d'Oro(金色のコルダ)」ほか出演・収録多数。 これまでに出演は1000件以上、レパートリーは500曲以上にのぼる。 レッスンや講座は【熱意あるアマチュア奏者に専門知識を学ぶ場を提供したい!】というコンセプトで行っており、「楽典は読んだことがない」「ソルフェージュって言葉を初めて聞いた」というアマチュア奏者でもゼロから楽しく学べ、確かな耳と演奏力を身につけられると好評を博している。 これまでに延べ1000名以上が受講。発行する楽器練習法メルマガ読者は累計5000名以上。 現在オーケストラやアンサンブルまたソロで演奏活動のほか、レッスンや執筆、コンクール審査などの活動も行っている。 「ザ・クラリネット」(アルソ出版)、吹奏楽・管打楽器に関するニュース・情報サイト「Wind Band  Press」などに記事を寄稿。 著書『音大に行かなかった大人管楽器奏者のための楽器練習大全』(あーと出版)を2023年8月に発売。Amazon「クラシック音楽理論」カテゴリーにて三週間連続ベストセラー第一位を獲得。 BODYCHANCE認定アレクサンダーテクニーク教師。 日本ソルフェージュ研究協議会会員。音楽教室N music salon 主宰。管楽器プレーヤーのためのソルフェージュ教育専門家。クラリネット奏者。

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