アナリーゼ 思考と心 練習

良い音楽と「経験」の関係

 

「音楽をするなら音楽以外の芸術や良いものに触れなさい」とはよく言われますが、音楽以外に好きなことやこだわっているものってありますか?

わたしの講座では考えるきっかけのためにも、自己紹介の時に必ず好きなものを一つ挙げていただきます。

「音楽が一番好き」という方も多いですが、音楽以外にも絵画や建築や自然や、その他なにかしらの魅力を感じるものがあるというのは意外に大切です。

たとえば、和音が変化して短調のコラールの最後に長三和音が聴こえたら、光が差したような救われたような雰囲気になるでしょう。

そういう光景や絵画を見たことがあれば、より鮮明にイメージができるはず。

音楽表現としては、色合いや季節の移り変わりや味や空気の温度や肌触りなど、音楽以外のものを連想させることは少なくありません。

「絶対音楽」という他の何かを思わせるのではないというジャンルも確かに存在はします。

それでもやはり細かな違いを味わおうと思うのなら、音そのものだけではなく今までに体験したり見たことのある他の何かと関連付けて感じられることは多いのではないでしょうか。

「柔らかくなる感じ」があったとして、口溶けの良いふわふわかき氷を食べている柔らかさと、暖かい子犬をなでているときに感じる柔らかさは全く別ものです。

そういう違いを認識してより深く楽しむためには、やはり様々な体験や経験がある方が良いのは確か。

たくさん遊んだり、美味しいものを食べたり、恋愛をしたり、旅行したりするのは、全部音楽に還元される大切にするべきことです。

そういう意味で、色々な体験をしてきている大人は子供よりも音楽をするのにはずっと有利ですね!

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  • この記事を書いた人

有吉 尚子

1982年栃木県日光市(旧今市市)生まれ。小学校吹奏楽部にてクラリネットに出会い、高校卒業後19才までアマチュアとして活動する。20才のときに在学していた東京家政大学を中退し音大受験を決意。2003年洗足学園音楽大学入学。在学中から演奏活動を開始。 オーケストラや吹奏楽のほか、CDレコーディング、イベント演奏、テレビドラマBGM、ゲームのサウンドトラック収録など活動の幅を広げ2009年に洗足学園音楽大学大学院を修了。受講料全額助成を受けロシア国立モスクワ音楽院マスタークラスを修了。  及川音楽事務所第21回新人オーディション合格の他、コンクール・オーディション等受賞歴多数。 NHK「歌謡コンサート」、TBSテレビドラマ「オレンジデイズ」、ゲーム「La Corda d'Oro(金色のコルダ)」ほか出演・収録多数。 これまでに出演は1000件以上、レパートリーは500曲以上にのぼる。 レッスンや講座は【熱意あるアマチュア奏者に専門知識を学ぶ場を提供したい!】というコンセプトで行っており、「楽典は読んだことがない」「ソルフェージュって言葉を初めて聞いた」というアマチュア奏者でもゼロから楽しく学べ、確かな耳と演奏力を身につけられると好評を博している。 これまでに延べ1000名以上が受講。発行する楽器練習法メルマガ読者は累計5000名以上。 現在オーケストラやアンサンブルまたソロで演奏活動のほか、レッスンや執筆、コンクール審査などの活動も行っている。 「ザ・クラリネット」(アルソ出版)、吹奏楽・管打楽器に関するニュース・情報サイト「Wind Band  Press」などに記事を寄稿。 著書『音大に行かなかった大人管楽器奏者のための楽器練習大全』(あーと出版)を2023年8月に発売。Amazon「クラシック音楽理論」カテゴリーにて三週間連続ベストセラー第一位を獲得。 BODYCHANCE認定アレクサンダーテクニーク教師。 日本ソルフェージュ研究協議会会員。音楽教室N music salon 主宰。管楽器プレーヤーのためのソルフェージュ教育専門家。クラリネット奏者。

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