「音楽をするなら音楽以外の芸術や良いものに触れなさい」とはよく言われますが、音楽以外に好きなことやこだわっているものってありますか?
わたしの講座では考えるきっかけのためにも、自己紹介の時に必ず好きなものを一つ挙げていただきます。
「音楽が一番好き」という方も多いですが、音楽以外にも絵画や建築や自然や、その他なにかしらの魅力を感じるものがあるというのは意外に大切です。
たとえば、和音が変化して短調のコラールの最後に長三和音が聴こえたら、光が差したような救われたような雰囲気になるでしょう。
そういう光景や絵画を見たことがあれば、より鮮明にイメージができるはず。
音楽表現としては、色合いや季節の移り変わりや味や空気の温度や肌触りなど、音楽以外のものを連想させることは少なくありません。
「絶対音楽」という他の何かを思わせるのではないというジャンルも確かに存在はします。
それでもやはり細かな違いを味わおうと思うのなら、音そのものだけではなく今までに体験したり見たことのある他の何かと関連付けて感じられることは多いのではないでしょうか。
「柔らかくなる感じ」があったとして、口溶けの良いふわふわかき氷を食べている柔らかさと、暖かい子犬をなでているときに感じる柔らかさは全く別ものです。
そういう違いを認識してより深く楽しむためには、やはり様々な体験や経験がある方が良いのは確か。
たくさん遊んだり、美味しいものを食べたり、恋愛をしたり、旅行したりするのは、全部音楽に還元される大切にするべきことです。
そういう意味で、色々な体験をしてきている大人は子供よりも音楽をするのにはずっと有利ですね!