道を歩いていて正面から来る人が「目上の人だ」と思った瞬間にちょっとした身体の詰まりを感じませんか?
これはもしかしたら無意識で固まった姿勢をしておくことが礼儀だと思ってるのかもしれないし危害を加えてくる危険人物だからと警戒しているのかもしれません。
反対に正面から来る人が「安心できる仲間だ」と思ったら挨拶する声も柔らかく伸びやかになりますよね。
これって前回の記事に書いたように意識の問題ではありますが、同時に身体のコントロールの問題でもあるんです。
人の身体ってどう動くか考える思考がとっても大きな作用をしているんです。
そして何かしようと思ったらまだ言葉として認識していない無意識のうちから身体はその準備をしています。
つまり、相手にどう接するか考えてる時点でその後どんな動きをするのかの準備を身体がしているんですね。
「礼儀正しく振る舞うべき相手だ」と思った時点で自分の中の礼儀正しい動きのスイッチがオンになっているし、逆に身構えなくていい気楽な相手だと思ったときには身体はそういうモードになってます。
礼儀正しいモードと気楽モードそれぞれの動きの質の中で「こんにちは」という同じ言葉を発してみたら、そんなの声や気持ちには違いが出るに決まってますよね。
楽器を演奏するときも同じです。
同じ動作でもどんなモードでそれを行うのかで結果は変わってくるもの。
演奏でも日常でも今の自分は何モードで動いているのかな?と観察するとひとつひとつの動きを意図的に選ぶ習慣に繋がって行くと思いますよ!