「あの人もっと真剣に練習してくれたらいいのに」
「もっと情熱を持って演奏できないのかな?」
合奏に参加していたらきっとそんな風に感じることってたくさんあるでしょう。
性格は変えられるというお話を前回していましたが、それでは他人の性格を変えることは果たして出来るのでしょうか。
これは結論から行ってしまうと、ムリです。
自分の思考は自分で選べますが、他人の思考はあなたが選ぶことはできないんですから。
お友達の代わりに考えてあげる、そんなこと出来るわけありません。
出来るのはあなたの考えを提案することだけです。
受け入れるかどうかは相手次第。
成年後見人をつけるような認知症の人だって、代理人は代わりに考えてあげてるというわけじゃありません。
代理人としては認知症の方にとって最適だろうということを自分の考えで選択しているだけ。
誰かの性格や思考をコントロールできるんなら世の中失恋する人はいないはずですよね。
だから他人の性格や思考をコントロールしようとするのは時間と労力のムダだし、それができないことで嘆くなんてバカバカしいの極み。
木になってるリンゴが落ちるように一生懸命念じてるのに全然落ちる気配もないと嘆くようなものです。
他人の言動という刺激に対してあなたが出来るのは自分自身の思考と反応をコントロールすることだけなんですね。
アドラー心理学の「課題の分離」ってやつです。
自分のコントロール範囲と相手のコントロール範囲をごっちゃにせずちゃんと分離して考えましょうってことですね。
例えば不愉快な出来事に出会ったら相手を変えようとするんではなく自分の受け取り方を変える、まずはそこからですね。