昔々わたしたちが学生だった頃、テストの問題には正解と不正解がちゃんとありましたよね。
授業の中で先生の問いに答えるにもやっぱりこれという望ましい答えがあったような気がします。
あなたはどうでしたか?
それが良いとか悪いとかについてはここで何か言っても無意味なので置いておきますが、演奏の場面や音楽のレッスンではどうでしょうか。
何歳の誰でもどんな状況でも必ずこれさえやれば上手くいく、そんな「正解」の奏法ってあるんでしょうか。
または初心者ならこれをやれば絶対うまくなる、そんなメソッドはあるでしょうか。
わたしはこれはありえないと思っています。
同じ時に初めて楽器に触った子供も力を使いすぎて音が出なかったり、全然力を使ってないために音が出なかったりと様々。
大人だって体格や目標だけでなくその日の体調だって演奏に影響するのを知っていますよね。
例えば二日酔いの日にはそっとしか吹けないように(笑)
だからレッスンでは「これが正解の吹き方です」なんてことは言えないのです。
それどころか「あなたにはこれが合ってます」とさえ断言はできないもの。
その時々、段階、やりたいことが変わったら何が合うかも変わりますからね。
じゃあレッスンでは一体何をするのかというと、プロセスを学ぶのです。
どうやってそのときの自分に合うやり方を探すか、
別の吹き方を見つけるにはどうしたらいいのか、
どんな風に練習を組み立てたらやりたいことに通じるか、
そういう「見つけ方」「考え方」を学ぶのがレッスンだと思います。
先生がやってることを丸コピーするのでもなく、何か提案されるのを待つのでもなく自分で考える力をつけるもの。
そしたら誰にも依存しないで自分の音楽を自分がやりやすい方法で探していけるプレーヤーが増えていくのではないでしょうか。
ピンときたら参考にしてみてくださいね!