楽譜の先を見ようとしたときや速いパッセージに差し掛かる時、「次はこう音楽を運ぼう!」と思った瞬間など、なぜかもつれたり走ったり転んだりしてしまいませんか?
F.M.アレクサンダーさんの著書でそういうことについて書いてあって「なるほど確かに!」と思ったのでご紹介します。
アレクサンダー・テクニークのレッスンでよく話題になることにやりたいことを達成する手段と順序を無視してとにかく突き進んで失敗する、というトピックがあります。
たとえば壁を登りたいのにはしごや階段を使わないでやたらめったら壁に体当たりして「登れないなあ・・」というような場合のこと。
こういう目的達成にいたらないがむしゃらに感覚的に目的に向かうことをエンドゲイニングなんて名前で呼ぶんですね。
そのひとつの形態として、いまやろうとしてることよりも先のことを身体で準備して行おうとしてる場合にもつれたり吃音になったりなんていう問題が出てくる、という風に書いてありました。
なんのこっちゃ。笑
楽器演奏の例で言うならドミソと吹きたいからまず最初にドの音を出すぞ!という場面でミの指をしているようなときですね。
これ、無意識にやってませんか?
今目の前にあることをすっとばして次のことをやろうとしても、そりゃ引っかかりますよね。
引っかからなくても転んだりテンポが走ったりするのは当然。
やりたいことに必要な時間を充分に取るというのは大切ですね。
アレクサンダー氏の著書はほとんどが文体や文章構成が特殊でかなり読みにくいんですが、これはなるほどその通りだなと納得したのでした。