レッスンで講師が言っていることを「うん、知ってる。そうだよね」なんて思うことはありますか?
勉強熱心な方なら知っていることはきっとたくさんあるでしょうね。
そんな中で新しい情報に触れた時、「自分の知ってることの違う表現」として無意識にこじつけてしまうなんてことは無いでしょうか。
例えばアレクサンダーテクニークのレッスンでありがちな例にこんなパターンがあります。
姿勢について一家言お持ちの方がレッスンを受けにいらした場合、腰や腕や足などで色んな動きを試してみて良い音が出る動き方を見つけて「やっぱりこの角度ですよね!」というようなとき。
実際にレッスンを経験した方はおわかりでしょうが、アレクサンダー・テクニーク教師は特定の姿勢をすすめたり決まった角度を教えたりはしないものです。
アレクサンダー・テクニークのレッスンというのは、動き方の選択肢を増やすために動きのバリエーションを提案をするものだから。
これを「この角度が良いって教わった!」というのは勘違いなんですね。
まさに自分が知っている、姿勢というのは固定化出来るもので決まった角度や身体の状態を目指すものだ、という思い込みを肯定するためにレッスン内容を歪めて解釈してしまった例です。
新しいことを学ぶチャンスなのにそこでわざわざ古い知識の確認をするのはせっかくの機会がもったいないですよね。
新しい情報に触れたときについつい自分の知ってる概念の中で解釈したくなるのは自然なこと。
とはいえ新しいことを自分が知ってることに関連付けてわかろうとするのは、世界を狭くする事かもしれません。
知ってることの裏付けとして解釈するだけでなく、時にはただそこから何を感じるか、どんな印象を受けるのかに心をひらいてみるのも良いかもしれません。
新しい発見や気付きって意外に知ってると思ってたことの中に潜んでいることも多いんですよ!