アレクサンダーテクニーク コミュニケーション 思考と心 練習

仕事の音楽と趣味の音楽

楽団の中で一生懸命やりたい派がのんびりやりたい派に腹を立てるというのはありがちな構図です。

一生懸命やりたい派の人は自分の音楽への向き合い方と同じくのんびり派の人にもたくさん練習をしてきてほしいし、もっと合奏にも出席して一緒に盛り上がりたいのですよね。

そして反対にのんびり派の人は自分にとって音楽より大切なことが一生懸命やりたい派には理解されず迫害されてるような気分になってしまいがち。

これって一生懸命やりたい姿勢が他にも大切なことがあるという姿勢より優れているなんて考えてしまうことで衝突の原因になるのではないでしょうか。

どちらが優れてる劣っているということじゃなくただ人生で大切にしたいことが違うというだけのことなのに、自分の価値観を主張することで争いやいがみ合いを生むなんて誰も得をしない無駄なことですね。

そしてそんないがみ合いが時には「プロはそんな風じゃないから自分たちも同じように真剣でなきゃいけない」というお説教に発展したり。

もちろん趣味としてやることと仕事としてやることへの取り組み方の違いは誰にでもあるでしょう。

そしてプロの音楽への向き合い方は最優先の仕事に対するやり方です。

それをアマチュア楽団のメンバーの標準姿勢として目指すとしたら、ちょっとおかしな話ですね。

「えらい先生はこう言ってた」

「上手なあの人はこうやってる」

そういうのをそのまま趣味仲間との音楽活動に当てはめるのは少し乱暴かもしれません。

誰もが快適に楽しみながら音楽をできる状況を作るためにどんなことができるのか考えるのは「もっと練習して!」「もっと出席して!」という自分の主張を何とかして押し通そうとするより建設的かもしれませんね。

せっかく出会って一緒に音楽をやることになったご縁を大切にしたいものですね。

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  • この記事を書いた人

有吉 尚子

1982年栃木県日光市(旧今市市)生まれ。小学校吹奏楽部にてクラリネットに出会い、高校卒業後19才までアマチュアとして活動する。20才のときに在学していた東京家政大学を中退し音大受験を決意。2003年洗足学園音楽大学入学。在学中から演奏活動を開始。 オーケストラや吹奏楽のほか、CDレコーディング、イベント演奏、テレビドラマBGM、ゲームのサウンドトラック収録など活動の幅を広げ2009年に洗足学園音楽大学大学院を修了。受講料全額助成を受けロシア国立モスクワ音楽院マスタークラスを修了。  及川音楽事務所第21回新人オーディション合格の他、コンクール・オーディション等受賞歴多数。 NHK「歌謡コンサート」、TBSテレビドラマ「オレンジデイズ」、ゲーム「La Corda d'Oro(金色のコルダ)」ほか出演・収録多数。 これまでに出演は1000件以上、レパートリーは500曲以上にのぼる。 レッスンや講座は【熱意あるアマチュア奏者に専門知識を学ぶ場を提供したい!】というコンセプトで行っており、「楽典は読んだことがない」「ソルフェージュって言葉を初めて聞いた」というアマチュア奏者でもゼロから楽しく学べ、確かな耳と演奏力を身につけられると好評を博している。 これまでに延べ1000名以上が受講。発行する楽器練習法メルマガ読者は累計5000名以上。 現在オーケストラやアンサンブルまたソロで演奏活動のほか、レッスンや執筆、コンクール審査などの活動も行っている。 「ザ・クラリネット」(アルソ出版)、吹奏楽・管打楽器に関するニュース・情報サイト「Wind Band  Press」などに記事を寄稿。 著書『音大に行かなかった大人管楽器奏者のための楽器練習大全』(あーと出版)を2023年8月に発売。Amazon「クラシック音楽理論」カテゴリーにて三週間連続ベストセラー第一位を獲得。 BODYCHANCE認定アレクサンダーテクニーク教師。 日本ソルフェージュ研究協議会会員。音楽教室N music salon 主宰。管楽器プレーヤーのためのソルフェージュ教育専門家。クラリネット奏者。

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