アレクサンダーテクニーク 思考と心 練習

どこかで拾ってきた練習方法を使いますか?

 

練習方法は教則本以外にもネット上なども探せば色々出てきます。

見つけた練習方法をそのまま取り入れるのも良いでしょうが、誰かのアイデアを取り入れるだけでなく自分で必要な練習を組み立てることも時には必要です。

日によって体調によってやスケジュールによって、練習で必要なことや興味のあるトピックは変わるでしょう。

ライフハックみたいな練習のアイデアをいくらたくさん集めても、自分が本当にたどり着きたいところに向かえているかどうかは別問題。

パズルが完成した時に残っている余分なピースを後生大事に持っていても仕方ないのと同じこと。

不要なものをどんなに集めても意味がありません。

「呼吸の動きを見直して響きを良くしたいから、今日はロングトーンを拍どおりではなく伸ばせるだけ伸ばしてみよう」

「指の動きを正確にしたいから、音階練習ではなくアルペジオをテンポを決めてやってみよう」

そんな風にその時々でどんな狙いがあるのかをはっきりさせて自分で組み立てていくと、必要なものと不要なものがわかって取捨選択できるため練習時間も短くしていけるでしょう。

反対に「誰かがこれを勧めてたから」「憧れの奏者がやってるらしいから」そんな理由で、何に注意してどんなことを狙いに行うかよくわからない練習を取り入れるのはどうでしょうか。

自分の何にプラスになるのかそれともマイナスになるのかを考えずに、小手先の《意味はわからないけど何だか良さそう》な練習アイデアばかり集めたってそれは時間のムダ。

それどころか身体の構造や取れる練習時間などが勧めていた人と違っていたら、怪我や故障を招きかねません。

どこかで拾ってきたアイデアを無検証に丸呑みしてはいけませんよ。

それはこの記事に書いてあることも同じ。

「今の自分に足りないのはこれだから、それを補う練習はどんなものだろう?」

「得意なのはこれだから、それを強化するにはどうしたらいいだろう?」

そういう風に自分で考えると誰か他人が組み立てた練習を、何となく良さそうだからと意図や狙いがはっきりしないまま取り入れることは無くなるでしょう。

練習がいつも同じパターンだったりどんな効果があるかわからないなら、本当に今の自分に最適な方法を選んでいるかどうか振り返ってみるのもいいかもしれませんよ。

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  • この記事を書いた人

有吉 尚子

1982年栃木県日光市(旧今市市)生まれ。小学校吹奏楽部にてクラリネットに出会い、高校卒業後19才までアマチュアとして活動する。20才のときに在学していた東京家政大学を中退し音大受験を決意。2003年洗足学園音楽大学入学。在学中から演奏活動を開始。 オーケストラや吹奏楽のほか、CDレコーディング、イベント演奏、テレビドラマBGM、ゲームのサウンドトラック収録など活動の幅を広げ2009年に洗足学園音楽大学大学院を修了。受講料全額助成を受けロシア国立モスクワ音楽院マスタークラスを修了。  及川音楽事務所第21回新人オーディション合格の他、コンクール・オーディション等受賞歴多数。 NHK「歌謡コンサート」、TBSテレビドラマ「オレンジデイズ」、ゲーム「La Corda d'Oro(金色のコルダ)」ほか出演・収録多数。 これまでに出演は1000件以上、レパートリーは500曲以上にのぼる。 レッスンや講座は【熱意あるアマチュア奏者に専門知識を学ぶ場を提供したい!】というコンセプトで行っており、「楽典は読んだことがない」「ソルフェージュって言葉を初めて聞いた」というアマチュア奏者でもゼロから楽しく学べ、確かな耳と演奏力を身につけられると好評を博している。 これまでに延べ1000名以上が受講。発行する楽器練習法メルマガ読者は累計5000名以上。 現在オーケストラやアンサンブルまたソロで演奏活動のほか、レッスンや執筆、コンクール審査などの活動も行っている。 「ザ・クラリネット」(アルソ出版)、吹奏楽・管打楽器に関するニュース・情報サイト「Wind Band  Press」などに記事を寄稿。 著書『音大に行かなかった大人管楽器奏者のための楽器練習大全』(あーと出版)を2023年8月に発売。Amazon「クラシック音楽理論」カテゴリーにて三週間連続ベストセラー第一位を獲得。 BODYCHANCE認定アレクサンダーテクニーク教師。 日本ソルフェージュ研究協議会会員。音楽教室N music salon 主宰。管楽器プレーヤーのためのソルフェージュ教育専門家。クラリネット奏者。

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