練習方法は教則本以外にもネット上なども探せば色々出てきます。
見つけた練習方法をそのまま取り入れるのも良いでしょうが、誰かのアイデアを取り入れるだけでなく自分で必要な練習を組み立てることも時には必要です。
日によって体調によってやスケジュールによって、練習で必要なことや興味のあるトピックは変わるでしょう。
ライフハックみたいな練習のアイデアをいくらたくさん集めても、自分が本当にたどり着きたいところに向かえているかどうかは別問題。
パズルが完成した時に残っている余分なピースを後生大事に持っていても仕方ないのと同じこと。
不要なものをどんなに集めても意味がありません。
「呼吸の動きを見直して響きを良くしたいから、今日はロングトーンを拍どおりではなく伸ばせるだけ伸ばしてみよう」
「指の動きを正確にしたいから、音階練習ではなくアルペジオをテンポを決めてやってみよう」
そんな風にその時々でどんな狙いがあるのかをはっきりさせて自分で組み立てていくと、必要なものと不要なものがわかって取捨選択できるため練習時間も短くしていけるでしょう。
反対に「誰かがこれを勧めてたから」「憧れの奏者がやってるらしいから」そんな理由で、何に注意してどんなことを狙いに行うかよくわからない練習を取り入れるのはどうでしょうか。
自分の何にプラスになるのかそれともマイナスになるのかを考えずに、小手先の《意味はわからないけど何だか良さそう》な練習アイデアばかり集めたってそれは時間のムダ。
それどころか身体の構造や取れる練習時間などが勧めていた人と違っていたら、怪我や故障を招きかねません。
どこかで拾ってきたアイデアを無検証に丸呑みしてはいけませんよ。
それはこの記事に書いてあることも同じ。
「今の自分に足りないのはこれだから、それを補う練習はどんなものだろう?」
「得意なのはこれだから、それを強化するにはどうしたらいいだろう?」
そういう風に自分で考えると誰か他人が組み立てた練習を、何となく良さそうだからと意図や狙いがはっきりしないまま取り入れることは無くなるでしょう。
練習がいつも同じパターンだったりどんな効果があるかわからないなら、本当に今の自分に最適な方法を選んでいるかどうか振り返ってみるのもいいかもしれませんよ。