演奏に関わる身体の仕組みについて色々書いていますが、せっかくならこれまでに知った身体の仕組みを実際の演奏で活かしたいもの。
そのためにはひとつ大切なポイントがあります。
それは人間の身体のシステムが上手く働くように余計な邪魔をしないこと。
わたしたちは日常で身につけた色々なクセや習慣で、やりたいことにつながる動作だけでなくやりたいことを制限するような動作も無意識で行ってしまっていることが多いのです。
それに何か意図しなくても呼吸に代表されるように生きるために自動で起きている動きもたくさんあるもの。
身体を思ったように動かすのは「何かをする」という意図だけでなく「余計なことをしない」というのも大きなポイントです。
その余計なことをせずやりたいことをより良くやるための要になってる身体の部分が、頭と首の関節なのです。
頭と首の関節(AO関節)が自由に動ける状態でないと、常日頃わたしたちの身体が自動で行っている全身のバランス調整機能がうまく働きません。
そうなると全身のバランス調整を意識的に行わなくてはならなくなります。
でもわたしたちは自分の身体について意識的に完全に適切にコントロールすることはできないのです。
(医学的にもまだ解明されていないような人体の仕組みもあるのに、医学知識もない私たちがそれらを正しく知ってコントロールするのは現実的に不可能です)
バランス調整のような微細なコントロールを意図的に行おうとすれば、必然的にたくさんの「余計なこと」をしてしまうもの。
頭と首の関節(AO関節)が自由に動けない不自由な状態にしてしまう原因は、身体についての勘違いや思考の混乱などがあります。
・レガートをうまくかけるための手順を知らない(思考の混乱)
・音楽的な流れのイメージが明確でない(思考の混乱)
・楽器コントロールの細部が雑になっている(身体コントロールの勘違い)
などその他にも様々な要因で、わたしたちは無意識のうちに不自由さを作り出してしまうのです。
そういう余計なことをせず意識して行いたいことを思った通りにするために、身体の動きや思考についてサポートをすることがアレクサンダーテクニーク教師の仕事。
今はそういうパフォーマンスに関わる身体の仕組みと使い方についての記事や本や動画などたくさん出ていますから、実際にレッスンで体験しなくてもそれらの情報を使ってうまくいく方もいるでしょう。
実際にレッスンで体験してもらうだけでなく、必要な人に届くようにこのメール講座のように情報公開していくのもその一つだと思っています。
実際に体験して身につけたいと思う方はぜひレッスンで会いに来てみてくださいね!