ソルフェージュ レッスン 練習

生まれつき音楽的な耳はない

よく言われる「耳が良い、悪い」って生まれつきのものでしょうか?

有吉尚子です。こんにちは!

聴力が優れている、というのは生まれつきのものもあるでしょう。

ただ、音楽において耳が良いというのは小さな音が聞き取れるという意味ではありません。

・細かい複雑な音形を聞き取れる

・些細な和音や音質の変化を聞き分けられる

・たくさんの声部を聞き分けられる

そういった意味で使われます。

そして、そういう感覚の繊細さというのは生まれつき持てるようなものではなく、たくさんの経験を繰り返してだんだん研ぎ澄ましていくものです。

たとえば、子どもは味覚がまだ大雑把で濃い味を好みますよね。

大人の舌は繊細な味の感じ分けをしますが、子どもにはその感覚がまた未開発なので感じられないから、薄味で香りを楽しむような料理は好みません。

チョコレートなのかクッキーなのかはわかっても、このチョコレートはあっちのチョコレートより少しビターだからカカオが多めかな?なんていう違いはごく小さな子どもにはわからないものです。

でも、成長するにつれて段々色んな味を感じ分けるようになりますよね。

耳も同じです。

初めて和音の違いを聞こうとしたときに、全部同じに感じられるのは自然なこと。

誰でもはじめはそうなんです。

それでも繰り返し聴いて確認してみるうちに耳の感覚がだんだん研ぎ澄まされいって、似たような和音の違う色合いを聞き取れるようになります。

一回の経験で出来ることではありませんから辛抱強さもある程度必要かもしれませんが、段階的に慣れていけば必ず聞き分けられるようになるものです。

今は耳コピの得意な人も、はじめはなにがなんだかわからなかったはず。

複雑なことを聞き取るというのは何度も繰り返し聴いて実際に音を出してみて、というのを繰り返すうちに身に付けた「技術」なんですね。

だから、生まれつきソルフェージュが出来ないから、才能がないから、なんて諦めることはまったくないのですよ。

試してみたい方はぜひレッスンにいらしてくださいね!

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  • この記事を書いた人

有吉 尚子

1982年栃木県日光市(旧今市市)生まれ。小学校吹奏楽部にてクラリネットに出会い、高校卒業後19才までアマチュアとして活動する。20才のときに在学していた東京家政大学を中退し音大受験を決意。2003年洗足学園音楽大学入学。在学中から演奏活動を開始。 オーケストラや吹奏楽のほか、CDレコーディング、イベント演奏、テレビドラマBGM、ゲームのサウンドトラック収録など活動の幅を広げ2009年に洗足学園音楽大学大学院を修了。受講料全額助成を受けロシア国立モスクワ音楽院マスタークラスを修了。  及川音楽事務所第21回新人オーディション合格の他、コンクール・オーディション等受賞歴多数。 NHK「歌謡コンサート」、TBSテレビドラマ「オレンジデイズ」、ゲーム「La Corda d'Oro(金色のコルダ)」ほか出演・収録多数。 これまでに出演は1000件以上、レパートリーは500曲以上にのぼる。 レッスンや講座は【熱意あるアマチュア奏者に専門知識を学ぶ場を提供したい!】というコンセプトで行っており、「楽典は読んだことがない」「ソルフェージュって言葉を初めて聞いた」というアマチュア奏者でもゼロから楽しく学べ、確かな耳と演奏力を身につけられると好評を博している。 これまでに延べ1000名以上が受講。発行する楽器練習法メルマガ読者は累計5000名以上。 現在オーケストラやアンサンブルまたソロで演奏活動のほか、レッスンや執筆、コンクール審査などの活動も行っている。 「ザ・クラリネット」(アルソ出版)、吹奏楽・管打楽器に関するニュース・情報サイト「Wind Band  Press」などに記事を寄稿。 著書『音大に行かなかった大人管楽器奏者のための楽器練習大全』(あーと出版)を2023年8月に発売。Amazon「クラシック音楽理論」カテゴリーにて三週間連続ベストセラー第一位を獲得。 BODYCHANCE認定アレクサンダーテクニーク教師。 日本ソルフェージュ研究協議会会員。音楽教室N music salon 主宰。管楽器プレーヤーのためのソルフェージュ教育専門家。クラリネット奏者。

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