綺麗な音、出したいですか?
演奏している方なら持っていることの多い欲求の一つですね。
綺麗な音ってどうやったら出せるんでしょうか。
有吉尚子です。こんにちは!
先日「綺麗な音を出すにはどうしたらいいですか?」というご質問をいただきました。
共通のお悩みを持った方も少なくないでしょうからせっかくなのでみなさんにシェアしたいと思います。
よく回答される内容に
「綺麗な音をたくさん聴きましょう」
とか
「色んな音を聴いて出したい音の理想を持ちましょう」
なんてことがあります。
またはすぐに「こんな仕掛けを使って、こんなアンブシュアで・・」なんて技術的なアドバイスをする方も中にはいるかもしれませんね。
どれも別に間違いではなく、その通りだと思います。
そこに付け加えられるアイデアとして尋ねたいことに
「綺麗な音って具体的にはどんな音のことでしょうか?」
という質問があります。
ひとことでキレイと言っても大きくて柔らかい音だったりキラキラした華やかな音だったりふんわりした囁くような音だったり色々ありますよね。
それってその中のひとつのイメージの音が出せれば他の表情には用がないからできなくても別にいい、なんてことはありませんね。
ろうそくの明かりが揺れるのを眺めてる深夜の場面でアルプスの山で鳴り響くような音が聞こえたら、どんなに美しいホルンの音だって「空気が読めてない音」になってしまいます。
場面を考えずにとにかく手持ちの技術を披露するなんてことは女はみんなスイーツ好きだろう!なんて決め込んで甘いものが苦手な女性にケーキをあげる、なんていう相手を見ていないプレゼントとも似てるかもしれませんね。
出したい綺麗な音はどんな場面でどんな風に出したい音なのか、それがまず最初に必要です。
「どこでどんな風に必要かは全然わからないけどとにかく綺麗な音」なんてわけがわかりませんから。
そして音楽には綺麗な場面だけではなく激しい場面や悲しい場面、他にも暖かい、冷たい、色んな表情が出てきますから必要なのは美しさだけではないということも忘れないでいたいポイントの一つですね。