有吉尚子です。こんにちは!
今回はちょっと趣向を変えて、プレーヤーとしてまた教える立場の人として、あなたの目指したいことを紙に書き出してみましょう。
これを読んでる方はプレーヤーはもちろんのこと、たまには音楽講師をしているという方も多いと思うので目指すことと言われると生徒さんや楽団仲間の上達や将来についてのことが一番に頭に浮かぶ、ということもあるでしょう。
頼ってくれる人の手助けをする、それも目標として素晴らしいと思います。
では、具体的にご自身やお仲間の上達の助けになることを考えていきましょう。
上達すること、上手な演奏を目指すと言ってもやみくもに努力するだけではどうなりたいのか不明確で行き先(目的地)がわかりません。
そうすると目標が達成できたかどうかもわからなくなってしまうので、これもまずは目指したいものをはっきりさせてみましょう。
上手な演奏って、一体何なのでしょうか。
それを構成する要素ってどんなことがあるでしょう?
例えば
・リズムの正確さ
・音程の正しさ
・コンクールで優勝できるかどうか
・勢いがあるかどうか
・周りとのアンサンブルがうまくいってるかどうか
・聴いてる人の心に響くかどうか
ちょっと考えただけでもたくさん出てきますよね。
人それぞれの価値観なので、どれも間違いではありません。
そして音楽って
音程が正しい=聴いてる人の心に響く
というような単純なものではありませんね。
ひとりひとり違う考えを持った楽団仲間や生徒さんは、どういうものを目指しているのでしょうか。
そして教える時には相手が本当に望んでいることをキャッチ出来ているでしょうか?
例えば、仲間とのアンサンブルで引き起こされる化学反応のような楽しさが好きで音楽をしている、技術も音楽性も素晴らしいけれどコンクールで勝ちたいとは思ってない相手の場合。
無理矢理コンクールに出させて消耗させた挙句音楽をキライにさせてしまう、なんていうのは悲しいことです。
そういうプレーヤーは仲間とのアンサンブルで充実した時間を度々持っていられたら一生音楽を好きでいるかもしれません。
本人が自覚していないことを試しにやらせてあげるというのは視野を広げてその中で選択できるものを増やすという意味では大切なことです。
でも、本当にそれは望まないというのが明確なときは、行きたくない道を無理矢理歩かせることはできません。
先生の立場としては、ただ単に自分の持っている技術や音楽を教えればいいというものではありませんね。
しつこいようですがもう一度お聞きします。
あなたが先生として教えたいこと、プレーヤーとして望むこと、本当に心から願うことは何ですか?