アレクサンダー・テクニーク レッスン 合奏・アンサンブル 身体の仕組み

見えるものが真実だとは限りません

前回は耳から得られる情報にはどんなものがあるかというお話でした。

有吉尚子です。こんにちは!

今回は視覚的なことからは何がわかるかを整理してみましょう。

演奏してる人の身体の動きや姿勢などから奏法上のことが判断できると思う方は多いかもしれません。

ここで注意したいのは単純にどういうものが見えたのかということと、

実際に起きていることは必ずしも一致してはいないということ。

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どういうことかというと、例えばものすごく背中が丸くて猫背に見える生徒さんはもしかしたら背中にお肉がたくさんついてしまってるだけ、なんて場合。

本人にとっては一番それが肺など呼吸関連の臓器を圧迫しない都合のいい姿勢だなんてこともあり得ます。

それなのに猫背はダメだ!ということだけで背中をそるようすすめても、逆に吹きにくくなるだけで有害無益です。

以前ご紹介した、私が子供の時に丸顔だからってほっぺたを膨らましてはいないのにしぼませるよう言われたケースと同じことですね。

その後大人になってもほっぺたは萎んでないわけなんですけど(笑)

他にも例はいろいろあります。

ホールでの公演を聴きに行くと演奏中は微動だにしないように見える大演奏家、実は微細な全身のバランス調整の動きが絶え間なく起きているため大きな動きの「ブレ」として見ることはできない場合

「あの奏者は微動だにしてなくて素晴らしい音だったからそれを真似しよう!」

なんてガッチガチに固まって演奏したら音は響かないし肩は凝るしなぜか良いことない…なんてことを引き起こします。

それから口の中など外から見えない部分について、唇をぎゅっとしてるように見えたとしても歯での噛みや舌のコントロールはゆるゆるで音がひっくり返ってしまうケース。

「もっと口を締めて!」なんて言ってもさらに唇をすぼませることになってこちらの意図は伝わりません。

こういう場合はざっくりと「口」ではなく唇の仕事、歯と顎の仕事、舌の仕事をそれぞれ分けて考えると上手く行ったりします。

視覚的な情報ってついつい揺るぎない現実そのもの!なんて気がしてしまいますが、実は見えてるものって情報の断片でしかなかったりするんですよね。

見えたことは本当に起きていることなのかどうか、過信せず考えていきたいですね!

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