プロで演奏活動していて旋律の聴音はある程度得意!なんて方でも和声になるとさっぱり取れなくなってしまったり、同じ声部を横に聴けば取れるけど和音度や前の和声との違いは聴き取れていない、なんてこともソルフェージュのレッスンではあるあるです。
有吉尚子です。こんにちは!
和音の変化は曲の盛り上がりや落ち着きなどストーリー展開の大切な要素なので是非とも聴き取れるようになりたいですね。
今回は簡単な和音を聴き取ることとハーモニーを合わせる練習方法をご紹介します。
まずはこの5小節間をピアノかハーモニーディレクターかスマホのアプリで弾きながらどんな印象のフレーズなのかを聴いてみましょう。
こんなところに気をつけましょう。
・一度と四度の響きはどんな風に違うか。
・全体の進行からどんな印象を受けるか。
思考が整理されて記憶にも残りやすくなるので面倒がらずに言語化してみましょう。
正解はないので自分なりの言葉で硬さ・温度・匂い・味・明るさなどしっくりくる表現を探してみるのがいいですね!
この時、近くに誰かいたら横から口出しして「正解」をさっさと言しまわないように釘をさしておきましょうね。
人それぞれ感じ方は違うので誰かの「正解」を周りみんなが同じように感じるわけはありませんから。
とはいえもし数人でやっているなら仲間同士で言葉の表現のアイデアを出し合うのは発想や表現の幅が広がる良いことなのでオススメです。
そんな風に順番に
・四度から一度に戻った時どんな感じがするか
・一度から五度に行った時はさっきの一度から四度に行った時とどんな風に違うか
・五度から一度に行くのは四度から一度に行くのとどう違うか
なんてことも丁寧に一つ一つ言語化していきます。
それができたら1つの声部を声で歌いながらピアノで和音をつけてみます。
声質や声量はどうでもいいのでさっきの和声の移り変わりが聞こえているかどうか気にしながら歌ってみましょう。
仲間とやっていたら歌うのは順番に一人ずつの方が和音をよく聴けて良いですね。
慣れてきたら歌っている声部はピアノの音を抜いて弾いてみます。
そうすると純正律により近づけてハーモニーの合わせ方を練習することができます。
真ん中は一番聴き取るのも合わせるのも難しいので低い声部と高い声部がそれぞれできてからやってみましょう。
これをいろんな和音進行で色んな調で繰り返しやることで自分のパートを演奏しながら曲のストーリーの展開がどうなっているかや周りのハーモニーがどう変わって行くか聴いて合わせることができるようになっていきます。
いいなと思ったら合奏の休憩中なんかに是非やってみてくださいね!