何かアドバイスや助言をするときに状況が悪くなって欲しいとか相手に不利になって欲しいと思ってする人はいませんよね。
アドバイスというのは何かしら良くなるためのヒントなはずなのできっと善意からすることがほとんどでしょう。
現状に我慢できなくてつい出た!なんて鬱憤晴らしのような場合でも状況を悪くしたいという意図ではないはずです。
ところが。
現実にはアドバイスをしたことで逆に悪くなるなんてこともたくさん起きていますよね。
なぜなのでしょうか。
これってもしかしたらアドバイスの内容は関係なくてその伝え方や他人に何か言われたという事実自体が問題なのかもしれません。
ただ単に良くなるためのヒントを伝えただけのつもりでも演奏技術や音楽性や人格を否定されたと受け取られたらそれは「攻撃」と感じられるもの。
つまり前回の記事でも取り上げた「危険だと思わせてしまう」ことになるのですね。
そうなればアドバイス内容がどんなに的確であっても良くなるための言動としてはマイナスな結果を引き起こします。
「何か指摘されるかも」と気になった状態で演奏させるのは最良のコンディション作りとは言えませんものね。
本番直前に今さらどうにもならないアドバイスをするなんていうのは動揺させてミスを誘うのにはむしろぴったりな方法です。
より良い環境で快適に演奏したいと思うのであればなにを伝えるかだけでなく
・タイミングは適しているか
・これから本番までに改善できる可能性はあるのか
・そもそも伝えた方がいいのかどうか
まで考えて言動を選びたいものですね。