本番が終わった使用済みの楽譜ってどうしていますか?
全部捨てる人、一部だけ取っておく人、全部取っておく人。
人それぞれ色々でしょうが、私は全部取っておく派です。
一度やった楽譜は運指のメモなどやりやすい方法を書いたり、自分とユニゾンのパートや同時に出る楽器、注意して聴くべきパート、誰が合図を出すか、リタルタンドのタイミングと加減・・・などなどたくさんのことをリハーサル時に書き込みます。
合図を出すパートやリタルダントの具合は演奏ごとに変わっても、作品が同じなら一緒に出るパートや注意を払うべきパートなどは変わりません。
まったく同じようにはもう演奏しなくても、たくさんの情報が詰まった使用済み楽譜は財産であり、ただの汚い紙切れではないのです。
そういえば大学時代の恩師(元N響奏者)も室内楽のコンサートをご一緒させていただいたときに、「オレは自分の楽譜を使う」とおっしゃって新しく配布された楽譜は使っていませんでした。
オーケストラやオペラなどでは共有の楽譜を使い回すので、後に使う人の迷惑にならないように書き込みは控えるのですが、自分の楽譜を使うとメモなど書き込みは自由にできるし、ライブラリに返却するときも原譜はまっさらなきれいな状態でお返しできるので便利です。
ただし、新しく勉強しなおすときや先入観を持たずに作品に向き合いたいときは新しいのを使ったりすることもありますね。
あまり書き込みをせず、リハーサルで打ち合わせたことを頭に記憶している人もいますが、私は忘れっぽいのでムリです。
覚えていられる方は「すごいな!」といつも尊敬しています。
そういう人は使用済み楽譜もきっとキレイなのでしょうね。
まあ、結局は人それぞれってことですね!