新しい吹き方の方が上手くいくのはわかってるからそれをしたいのになぜかどうしても元のやり方に戻ってしまう、そんなことってありませんか?
アレクサンダーテクニークのレッスンを何度か受けて頭と背骨の具合がどうなってるかで他の全てのパフォーマンスが影響されるとわかると、吹くときにそのAO関節がどうなってるかに注意しながら動きを起こしたくなるのですね。
そりゃそうです。
わざわざ上手くいかない方法を選ぶ人はいませんから。
そして注意深くAO関節を固めず吹き始めようと楽器を構えたりアンブシュアをアジャストしたりブレスをしたりと色んな準備をします。
そしていざ空気を楽器に送り込む!というその瞬間に固まってしまうパターンの多いことと言ったらびっくりするくらいなのですよ。
よくよく注意しながら吹こうとしているのになぜ息を吹き込む一瞬で元通りのやり方に戻ってしまうのでしょう。
不思議ですね。
わたしもそういう経験を何度もしています。
というのは今までにやっていた「吹く」という動きと首を固める動作がセットで脳にインプットされていたから。
吹くときには固めるもの、というのが無意識で習慣的な動作になっていたら「吹く」という自分にとっての大切なことを行う瞬間には自然に出てきますよね。
本当はその自分にとって大切なことをする瞬間こそ新しくてうまくいくやり方にしたいんですけれどね。
古くて慣れている方法は今までやってきた安心感もあってなかなか手放すのが難しいのです。
元の身体の使い方にを戻ってしまう瞬間をクリティカルモーメントなんて呼びます。
呼び名なんかどうでもいいんですが自分にとって大切なことほど方法をリニューアルするのが難しいというのは、この一瞬で新しい方法への信頼が古くて慣れ親しんでいる方法に負けているからなのですね。
その一瞬に注目するとついつい元のやり方に戻ってしまうなんてループから抜けるヒントが見つかるかもしれませんよ!