「人々が学ぶことができるのは自分が知っていることだけである」
という言葉が、アレクサンダーテクニークの原理を発見したF.M.アレクサンダーさんのご友人からの手紙に載っていたそうです。
すでに何かを教えている方は知っておきたいことかもしれないと思ったのでシェアします。
確かに、すでに興味を持っていたり調べていたりしないことは知ろうと思わないので、学べないのかもしれません。
「こんな視点があったんだ!」という新鮮な情報でも、本人がやりたいことに繋がっていたり足りないと感じていた情報でない場合は「それで??」という感じでピンと来ないことが多いのではないでしょうか。
わたしも最初に音楽理論やソルフェージュを習った時は、「試験に落ちるのは困るから一応やるけど、出来たからってそれがどうしたの」くらいにしか考えておらず、ましてこれをたくさんの方に伝えられる仕組みを作ろうなんて全く思いもしませんでした。
それが音の聴き方が変わることで演奏をレベルアップでき、それによって見える世界が変わることを体験しました。
またレッスンや講座を行うときにも、自分に聴く力があることがどれだけ多くの人を助けることができるか、ということを実感するにつれて面白く感じるようになってきたのです。
これは音楽理論やソルフェージュが自分自身の興味に結びついたから頭に入ったという例ですが、そうでなければ学問分野として知ることはできても実際に現場で使える学びにはならなかったでしょう。
こういう体験は他にもたくさんあるのではないかと思います。
「知っていることしか学べない」
一面の真理と言えるかもしれません。
レッスンではすでに知りたいと思っていることだけでなく新しい情報を伝えることもありますが、そんな時は生徒さんのしたいことや興味に関連付けることがとても大切。
またそれは個別にそれぞれの生徒さんに向き合う姿勢があってこそ可能になるだろうな、と感じました。
すでにレッスン活動をされてるという方には何かヒントになることがあれば幸いです。