アナリーゼ ソルフェージュ 音楽理論

小節は拍の区切りじゃない?

楽典を一緒に読んでみましょう!のシリーズ、今回は前回の「拍子」についての補足です。

有吉尚子です。こんにちは!

前回の記事では何拍周期で強く感じる拍が出てくるかってことで拍子がわかるというお話でしたね。

この強く感じる音の前後、いくつかの音のまとまりが次に進む推進力や拍子感を作っているのですが、それは小節内の音のまとまりというわけではないんです。

というのは強く感じる音はまとまりの最初にあるのではなく中心にあるのものだから。

中心に向かって進んでいく準備の拍があってこそ、到達した音が強く感じるわけなんですね。

何の準備も盛り上げもなしに「はい!強い音!ポン!」と出されても別にそれが他の音に比べて特別な感じはしないでしょう。

準備のあおりの拍があって「来るぞ・・来るぞ・・来た!」となるから来た!のところが到達点として感じられるんだと思います。

この次に進みたいエネルギーのある準備の拍を「アナクルシス」、到達点であるまとまりの中心の音を「クルシス」といいます。

名前は覚えなくていいですけど、拍にも準備と到達点の役割があるってことだけ頭の片隅に置いておいてくださいね。

その準備拍と到達中心拍がどれだかわかりやすいようにするために中心の拍の前に線を引っ張ったのが小節線なんだそうです。

楽典の本からは少し離れましたが、基礎的な前提ということでダルクローズのリトミックで言われる説明をちょっとだけご紹介しました。

拍のまとまりは小節単位ではなく強拍の前後をとりまくものなんだ、


ということを知っていると演奏するときの音楽の運び方も違いが出てくるかもしれませんね!

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  • この記事を書いた人

有吉 尚子

1982年栃木県日光市(旧今市市)生まれ。小学校吹奏楽部にてクラリネットに出会い、高校卒業後19才までアマチュアとして活動する。20才のときに在学していた東京家政大学を中退し音大受験を決意。2003年洗足学園音楽大学入学。在学中から演奏活動を開始。 オーケストラや吹奏楽のほか、CDレコーディング、イベント演奏、テレビドラマBGM、ゲームのサウンドトラック収録など活動の幅を広げ2009年に洗足学園音楽大学大学院を修了。受講料全額助成を受けロシア国立モスクワ音楽院マスタークラスを修了。  及川音楽事務所第21回新人オーディション合格の他、コンクール・オーディション等受賞歴多数。 NHK「歌謡コンサート」、TBSテレビドラマ「オレンジデイズ」、ゲーム「La Corda d'Oro(金色のコルダ)」ほか出演・収録多数。 これまでに出演は1000件以上、レパートリーは500曲以上にのぼる。 レッスンや講座は【熱意あるアマチュア奏者に専門知識を学ぶ場を提供したい!】というコンセプトで行っており、「楽典は読んだことがない」「ソルフェージュって言葉を初めて聞いた」というアマチュア奏者でもゼロから楽しく学べ、確かな耳と演奏力を身につけられると好評を博している。 これまでに延べ1000名以上が受講。発行する楽器練習法メルマガ読者は累計5000名以上。 現在オーケストラやアンサンブルまたソロで演奏活動のほか、レッスンや執筆、コンクール審査などの活動も行っている。 「ザ・クラリネット」(アルソ出版)、吹奏楽・管打楽器に関するニュース・情報サイト「Wind Band  Press」などに記事を寄稿。 著書『音大に行かなかった大人管楽器奏者のための楽器練習大全』(あーと出版)を2023年8月に発売。Amazon「クラシック音楽理論」カテゴリーにて三週間連続ベストセラー第一位を獲得。 BODYCHANCE認定アレクサンダーテクニーク教師。 日本ソルフェージュ研究協議会会員。音楽教室N music salon 主宰。管楽器プレーヤーのためのソルフェージュ教育専門家。クラリネット奏者。

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