前回の記事では一つの旋律をみんなで歌っていた時代から、だんだんいくつもの旋律が出てきてリズムも揃えられるようになった中世のあたりまでのことをざっくりと見てみました。
有吉尚子です。こんにちは!
今回はルネサンスの頃はどんな風だったのかササっと見てみましょう!
ルネサンス音楽では宗教曲は教会を中心にオルガン(はじめは伴奏というより
複雑化した各声部のサポートとして)など器楽も取り込みながら発展を続けます。
宮廷や貴族の元では娯楽のためにお抱え音楽家がいたりして管弦楽器も用いられるようになり世俗音楽も育ちました。
このころはまだポリフォニー(多声部であり、各声部は対等の重要さをもつ。それを構成するのが対位法。)での音楽が主流です。
各声部が対等の旋律でも同時に鳴れば和音が出来ますから、だんだん横の流れだけでなく縦の理論(和声学)も発展しました。
和声が発展すると、教会旋法だけでは響きが複雑になってうまくいかないので長調・短調など現代に続く音階が使われるようになってきます。
そして、1550年前後にルターの宗教改革に対抗して開かれたトリエント公会議でポリフォニーの音楽が制限されたり、演劇での歌詞など一人または少数の人が歌う旋律と伴奏の様式(モテット)が出てきたために発展したのがホモフォニーです。
このメロディと伴奏、という組合せは現代では当たり前に見る形態ですよね。
そこからバロック音楽へとさらに時代を下っていきます。
ひとまずバロック以前のところ、複雑なようでかなりざっくりですが興味のある方は文献もたくさんありますからどうぞ調べてみてくださいね!